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浮世噺  作者: 齋藤昨夜
12/13

泣く冷蔵庫

冷蔵庫、ですか?

あぁ、確かにうちは古本屋です。

先日から曰く付きの物品も集めるようになったんですよ。

ええ、趣味です。

この冷蔵庫ですか?

もちろん、そうです。

曰く付きですよ。


元の所有者が言うには、この冷蔵庫、泣くらしいんですよ。

ええ、すすり泣くらしいです。

「だしてー、だしてー」って悲痛な声で。

ばかばかしい、ですか。

そうですよね。

元の所有者もリサイクルショップでこの冷蔵庫を買った時に、同じ話を聞かされて、ばかばかしいと思ったみたいですよ。

でも買ってしばらくしてから、勝手に扉が開いたり中に仕舞ったものが外に出されたりしたらしいです。

そして終いには例の泣き声が聞こえるようになったらしいですよ。

ええ、彼も流石に堪えたみたいで、リサイクルショップに話を聞きにいったそうです。

「あの冷蔵庫は一体なんなのだ?」と

すると店員は「分からない。自分もスーツを着た男の人が気味悪い顔で、押し付けるように売りに来たから話を聞いたが、その人は知人から譲り受けたと言っていた」と答えたそうです。

一体、この冷蔵庫に何を詰め込んでいたんでしょうね。

…あぁ、もうすぐ日が暮れますね。

声が聞こえたのは、ちょうど今みたいな時間帯らしいですよ。

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