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6 追い込まれる2人と飛び出していく1人



 一夜明け、また移動を開始する。 

 5人と大所帯になりつつあるが高機動車は、定員10人なのでまだ余裕がある筈なのだが、後ろには銃などの弾薬が置いてあり意外にスペースがないのも現状だ。


 キリは黙って座っており。

 アヤネは足を組みながらリラックスしている様子であった。

 雅一もそれなりにリラックスしている様子だった。


 敵に遭遇することなく進んでいった。

 時速40キロと遅めなのだが歩いていくよりかは大分違うなと雅一は実感した。


 ゆったりとドライブ気分でくつろいでいたのだが一発の手榴弾によって変わってしまう。

 急に戦闘が始まったのだろうか突然轟音が鳴り響く。

 周りで起きたわけではなく、この近辺で戦闘が開始したようだ。


「ストップ」

 カノンの声と共に車を一旦停止させる。

「キリ状況確認よろしく」

 カノンに言われてキリは、

「了解…」

 簡単に装備などを点検してキリは出ていく。

「俺もいく」

 雅一も付いて行こうとしたのだが

「あなたは邪魔なだけ…」

 断るのだが雅一は無理やり付いて行こうとする。

「カノンいいよな?」

 雅一はクランリーダーであるカノンに訊ねる。

「いいわよ。キリと一緒に行ってきても」

「カノン…」

 キリが目で訴えるがすぐに諦めて、

「付いて来て」

 一言だけ言われた。


「わかった」

 キリと共に瓦礫の下を通って行き少し広い道路に出た。

「ストップ」


 キリに止められて雅一が目の前に広がった光景は、20~30人の軍服のNPCと装甲兵員輸送車2両から必死に逃げている2人の女の姿だった。

 2人とも建物にそって銃撃しつつ逃げているがどう見て不利なのは確かだ。

 装甲車両からの機銃掃射も相まって余計不利な状況だ。


「おい、どうするんだよ!?」

 そんな心配はよそにキリは、冷静に戦場を見ていた。

「敵は、26人に、装甲兵員輸送車二両はたぶんソ連のBTR―Dだから。追われているのは解放軍。」

「解放軍って味方じゃないかよ!どうするんだ!?」

「二人だけで対処は無理。カノンたちを呼ぶ…」

 そう言って片耳だけでつけるヘッドセットを装着して連絡を取る。


 MCDとワイヤレスでつながっており通信の際には便利なものになっている。


 そんな中状況は刻一刻と変わっている。

 2人は頑張って逃げてはいるが追いつかれそうで、ついに3階建ての建物に立てこもった。

 1階部分で必死に応戦はしているが数が数なので反撃の隙がわずかしかなかった。


 徐々にせまる敵に何もできずにいたのを見て雅一は手にこぶしを作り握る。

「キリまだか!?」

 キリに催促するが、

「まだ」


 しっかりと冷静な目で戦場を見ている。

 キリに愛想つかした雅一は自ら行動することにした。

 あと一歩で中に入られそうなところで雅一は動いた。


「ちょっと」

 キリの叫びも無視し、

「ほらこっちだ!!」

 大声で誘導しながら

「炎の魔法、ファイヤー」

 レベルが低くても使える魔法なのだがFPSは魔法がないためかなり有効だ。

 それによって炎の壁ができ上がり、数人は巻き込まれる。

 こちらを見つけて敵も発砲する。


 ぎりぎりビルの中に飛び込む事が出来た。

「大丈夫か?」

 真っ先に2人の無事を確認した。

「うん」

 そう返事をしたのは茶髪のサイドポニーの女の子だった。

「ありがとうございますわ」

 丁寧な物腰て言ったのが金髪のロングのFPSには似合わないお嬢様なような女の人だった。

「助けてくれたのはありがたいけど、これからどうするの?」

 茶髪のサイドポニーの子が聞いてきたため。

「任せとけ!」



 雅一は剣を持って戦場へと飛び込んだ。



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