3 マリーンとレンジャー そして強襲
☆
~海兵隊第6小隊~
「てきだ! G3タイプの小銃を所持している」
この一言で敵が襲撃を開始し始める。
周りは4,5階建てのビルや、一軒家が立ち並ぶ道だった。
道幅は車が2台分と歩行者用ぐらいしかない。
「敵は一個小隊程度で、ビルに潜んでいる模様」
報告が詳しく逐一わかって行く。海兵隊のメンバーはM16からM249,M14などを武器に反撃を開始した。
まだ太陽もあまり上がっていないためか、暗くて目が利かずに暗視装置に頼っている状況だ。
敵は暗視装置もないみたいで的を絞りきれいない。威嚇で撃ってるかのような感じだ。
海兵隊はつねにまとまって行動をしている。M16とM4を撃ち、誰かが弾倉を交換するときはカバーに入る。この繰り返しをしている。
さらに、アサルトライフル以外にも、軽機関銃により射撃、バトルライフルのM14による射撃で、息を落ち着かせる暇もないぐらいの怒涛の攻撃。
それに敵は徐々に減らされる。
「この音で敵部隊が来るかもしれん。警戒を怠るな」
第6小隊の隊長は慎重に攻めている。
「隊長 味方の戦車が来ました。砲撃地点を求めて来てます」
後ろから通信兵の声が隊長の耳に入った。
「よし、それなら、マリーンの怒涛の攻めを見してやれ! 迫撃砲も準備して、火力で押せ!」
隊長の伝令により各部隊が動き出す。
戦車クランである“ウォータンク”は10式戦車を保有している。
その10式戦車が2両砲撃支援のためにきた。それと同時に、M224 60mm 迫撃砲の準備を開始する。
その間、歩兵部隊によりわざと敵を一か所に集めるように半円状に包囲していく。
「俺たちは海兵隊だ!」
「「「「「「「おぉーーーーーーーーーー」」」」」」」
組織だった動きで素早く敵を追い詰めていく。移動しなければ軽機関銃で撃ち、邪魔なところにいるやつはバトルライフルで狙撃、アサルトライフルをもった人は徐々に追い込む。
太陽のオレンジ色が空に浮かぶ頃、暗視装置を外じて、さらに身軽となり機動力を挙げて、囲みを入れていく。
敵はとあるスーパーマッケットまで追い込まれていた。車を盾にしながら反撃して徐々に押されている。
「隊長、迫撃砲の照準計算終了、さらに10式もすぐに奇襲できる状況になりました」
隊長はHK416を持ちながら前線で指揮を執っていた。そのところに後ろに大きい機材を背負った通信兵が来たのだ。
「よし、派手に花火をあげてくれ。容赦は無用だ」
「イエッサー 各員これから支援砲撃を開始する。射撃しつつ後退、および耳を閉じておくように」
それだけを言い無線を切る。
朝日が昇り明るくなる。敵の姿がはっきりくっきりと見える。
「撃て!!」
隊長の一言で、迫撃砲から、弾が放出された。
各地点、バラバラな方向から一斉に弾が浮かび上がり、上に物を投げた時のように、鋭い円の形を作りながら落ちて行った。
各迫撃砲弾は信管の距離を変えて、最初に建物に直撃して爆発する迫撃砲弾が降り注ぐ。その後に、上空2メートルあたりで爆発するように設定した榴弾により、破片がばら撒かれた。
この一斉射撃によりスーパーマーケットの形は崩壊して生存者がきわめて少なくなる。
つづいて追い打ちをかけるかのように10式戦車が出現して鉄鋼榴弾を浴びせる。
最後は歩兵たちによる強襲。
これにより戦闘は終了した。
「こちら、海兵隊第6小隊 戦闘を終了した。引き続き前進する」
海兵隊第6小隊おける戦いによる死者0人、負傷者9人、ただし軽傷のみ。
海兵隊第6小隊は怒涛の猛進をしていくのであった。
☆
~陸軍第5グループ~
レンジャー部隊には鉄則がある。
まずは、
・同じルートを使うな!
・敵に追跡されたらぐるっとまわり、逆に相手を待ち伏せろ!
これにのっとり、陸軍第5グループは敵の一個小隊が取るだろうルートを予測したのち、待ち伏せ攻撃をするために建物に隠れる。
海兵隊とは違った戦い方だ。
「いいか、一気に叩く、一瞬でだ!」
第五グループ隊長が小さな声にもかかわらず迫力のある声で命令をした。
敵は装甲車2両と数十名がこちらに向かっていた。それを待ち伏せて壊滅させるのである。
レンジャー部隊は元々潜入任務などを請けおい、つねに不利な状況でも戦えるだけの体力と何より精神力が必要となる。
この部隊の兵装は自由で、各個人独自に改造した最新銃を使用している。
グループのさらにわけたチームごとで役割を分けてそれぞれがそれぞれの役割をこなせるようになっている。
まずは対戦車ミサイルのM72 LAWを準備する。
道路を歩いている敵に、左右の建物から一斉に射撃する。これにより、生き残れる可能性を一気に減らす。
次に軽機関銃、M60E4の改造版を使用している場合が多い。これは、非正規戦闘において建物に立てこもられたりすると、5.56㎜だと威力不足の場合が多い。そのためにここの部隊では7.62㎜弾を使用するM60を使用している。
もちろん、軍用に使われるような形は改造により、かなり変わってしまっている。
最後にアサルトライフルは信頼性と安全性を重視するためにHK416とACRを装備している場合が多い。これにもさまざまなアタッチメントを付けて、ドットサイトからレーダーなどなどが装備されている。
とにもかくにも、待ち伏せをして一瞬で殲滅できる装備となっていた。
「敵、第一ポイント通過」
一番接敵が速いチームから連絡が来る。ここからは我慢比べで、息を殺しながら、ばれないように敵が罠へとかかるのを待つ。
「いいか各員。俺が合図したら、全力で行け。出し惜しみはするな」
「敵、第二ポイント通過」
装甲車を走らせその随伴として歩兵が歩く。
「敵、第三ポイント通過」
「よしお前ら。レンジャーが道を切り拓くのだ。精一杯のレンジャー風の歓迎をしてやろう」
朝日が昇り明るくなった空。
空気はひんやりとして清々しい。
「よし、一斉に撃て!」
この言葉と共に、M72 LAWが一斉に撃ちだされ、装甲車他敵兵を巻き込み、そのあと立ち上がろうとした奴をM60E4で薙ぎ払い。それでも逃げようとしたのをアサルトライフルおよびバトルライフルで丁寧に片づけていく。
この時間は10分もかからず、敵の制圧を終えた。
「こちら陸軍第5グループ 敵を奇襲して壊滅させました。以上」
司令部まで連絡をとった。
この戦いにおける死傷者は0人。
これがGCTにおけるマリーンとレンジャーの姿だった。
☆
~空~
「陸では戦闘を開始したみたいだ。俺たちも遅れをとるな!」
「お前ら! 陸に食わせるな。俺たちで全部食っちまうぞ!」
コンバットエンジェルズとランドブラスターズの部隊が上空から接近した。