6 歩哨と監視カメラ
ペイジ 弾薬庫
1キリ
2雅一
3シモハル
ナイト ミサイル発射機
1カノン
2シマリ
3カエデ
クィーン レーダー施設
1アヤネ
2ヒメ
3シノミ
☆
~ペイジ~
雑木林の中のヘリポートを制圧した雅一、キリ、シモハルは重たい防寒服を脱いで林の中へと隠す。
「それじゃあ、行きましょう」
シモハルが先頭で林の中を縫って進む。
目視で見ると真っ暗で何も見えないので暗視装置を使う。白色と緑色の世界が映し出される。月や星のかすかな光を見る事が出来るので、光源が弱くても使える。
雑木林の中、枝を踏んでも音をたてないようにして弾薬庫に近づいていた。
☆
~ナイト~
カノン、シマリ、カエデの3人は一番東側のフェンスの近くに降下した。運がよく歩哨がいなくて簡単に潜入する事が出来た。
「ナイト1、みんな聞こえる?」
カノンが超短距離無線通信で連絡を取る。
「こちらナイト2、感度良好」
「ナイト3もOK」
カノンの後ろからシマリ、カエデという順に付いて行く。
フェンスに沿って移動していく、途中に敵兵がいないかを確認しながら慎重に進む。
敵がNPCだと言っても数で攻められると一貫の終わり。
「ストップ」
カノンが無線で後ろに連絡する。2人とも足を止める。
前には簡易的なゲートがあり、小さい四角建物があった。ゲートを確認するためのものだろうとカノンは考える。
ミサイル発射機まではここをくぐらないといけなかった。
カノンはシマリとカエデを呼んで、作戦を立てた。
「私が近づくから、カエデは周辺の見張りをよろしく。シマリは私のバックアップね」
「了解です」
「わかった」
「それじゃあ、行くわよ」
簡単に作戦を立てて行動開始した。
カエデがフェンス下にうつぶせになってSR-25を構える。
カノンを先頭にシマリが付いて行く。
カノンの手にはUSP TACTICAL 45が握られている。シマリはHK416を持って付き従う。
四角い建物の死角から屈んで進む。玄関は空きっぱなしで、窓がふたつある。
ハンドサインで突入することを教えてると、シマリがうなづいた。
中には、2人が窓から外を見ていた。基地側ではなく。川側を見ている。そのためにカノンたちのことに気が付かなかった。
USP TACTICAL 45を頭に向かって撃つ。乾いた音共に倒れる。その同時に中に侵入して、ナイフを首もとの当てて、血を出さない殺し方をする。2人がぐったりと倒れた。
「こちら、ナイト1 制圧終了、集合して」
「ナイト2了解」
「ナイト3周辺に敵はいないよ」
即座に制圧した建物中で他の2人も集まった。
「これから、この軍服を着て紛れ込むわ。シマリとカエデが変装して」
「おぉー、これぞ潜入任務の真骨頂」
「わかりました」
シマリとカエデは敵が使っていた軍服に着替えて、帽子を深くかぶってカモフラージュした。
「それじゃあ、2人は歩いて侵入。わたしはバックアップするから」
「よろしくお願いします」
「潜入だ」
カノンがバックアップを選んだ理由は、武器がMK48 Mod0だからだ。軽機関銃でサイレンサーも装備してないので、囮になる時にはもってこいの銃。それに、この銃を隠ぺいするには手間がかかるなどの理由もある。
建物の電気はつけっぱなしで、2人は茂みの中に隠して、行動を再開した。
☆
~クィーン~
一番北側に降下することに成功した。
「美夏ちゃんありがとうですわ」
ヒメはものすごく小さい声でシノミに話しかける。
「それじゃあ、行きましょう」
アヤネの一言でレーダー施設へと急いた。
このメンバーにした理由は簡単で、任務自体がものすごく簡単な分類に入るのだ。
そのことはすぐにわかる。
北側からルートはひとつ一本道だけ、その間に監視カメラなどが所せましと設置してある。監視カメラによって侵入者を拒む。
……のだが、そんなことはアヤネの前では関係なかった。
「監視カメラは、全部で4つ、それじゃあ、これとこれで」
MCDを取り出して、何やらいじっている。その横からヒメが覗き込んで、シノミが周辺の警戒をしていた。
「2人ともMCD貸してちょうだい」
「わかりましたわ」
「どうぞ」
MCDを3つケーブルで連結させたら、アヤネの持っているMCDが01の羅列で覆い尽くされた。
「これでよしっと、MCDのケーブル抜かないように気を付けてね」
MCD同士のケーブルは長さが1~2メートルぐらいあった。
「なぜですの?」
ヒメはHK416を手に持っていなく腰につけたままなので手が空いている。シノミが間違えて撃たないようにするための処置。
「ついてこればわかるわ」
一本道、コンクリートで整備されている道、人の影1つなく。監視カメラの動く音だけが聞こえる。
その中、道路の端っこを堂々と歩く。監視カメラがあっても無視して進む。
「どういうことですの?」
ますます不思議そうな顔をしたヒメが、アヤネの耳元に近づいてしゃべりかける。
「説明は後、音までは隠せないから」
「…はい」
アヤネが人指し指を上げてシィーとヒメにやる。それを見たヒメは頷いて、黙って後ろを付いて行った。
レーダー施設へと、徐々に接近していったのだった。