3 強者の動きと新しい銃
2人は、ビルや家などを伝って慎重に行く。
「ところで、ここが日本ならここはどこなんだ?」
一戸建ての家の塀の後ろに隠れて雅一は尋ねる。
「ここは東京都と神奈川との県境あたりよ。そして、シマケンはある自動車会社の工場にいるみたい。」
そう言ってMCDの写っている地図を見せる。
確かに青色の点滅が光っている。
「今、無線をむやみに使えないの。あって、MCD同士でじかに接続しないと盗聴の恐れが高くなるから。それで、暗号を送ったのKEWって」
「KEW?」
塀にもたれかかり呼吸を整えている。
「KEW。ケース、エマージェンシー、ウェイト。緊急の時に使う暗号で、とにかく動いて味方と合流してっていう意味。」
「なるほどウェイトはおとりだな。」
「そう。味方と合流することを第一優先にする命令で、ラッキーな事にみんなこの東京都と神奈川県の県境に集まっているから、簡単に合流できるはず。シマケンは、運転が上手だから、すぐに車を確保したかったのでしょうね。自動車会社の倉庫にでも立てこもっているんじゃない。さぁ、休憩終了。進むわよ。」
「おう!」
少しずつだが進んでいく。
川沿いの堤防の一歩手前まで来る。
「ストップ」
カノンは突然手を横にだし、小さな声で言う。
ハンドサインかなんかのだろうが、親指を立てて指をさす。
雅一はその方を見てみると、二人の軍服の男が立っている。
カノンが動き出す。
雅一にはハンドサインで知らせる。
両手を交差させてばってんを作っている。
たぶん動くなという意味なのだろうと解釈して雅一はうなずくとカノンは動き出す。
2人は堤防の下の住宅街との間にいて、周りを見ながら監視している。
そこへカノンは背後から少しずつ近づいていく。
木の後ろに隠れた。
石を持って自分がいる位置とは反対側へと投げる。
石ころが転がる音が鳴り響く
2人はすぐの音に反応すると同時にカノンが飛び出して、
1人目を首にナイフを当てて切り殺す。
もう1人の男が振り向こうとした瞬間。
カノンは相手の口を押えて、眉間にサイレンサー着きの拳銃を当てて静かに撃つ。
静かな乾ききった音と共に男が倒れる。
「来ていいわよ。」
そう言葉があった後に雅一はカノンのそばに行く。
「NPCね。」
「何でわかるんだ?」
NPCにも関わらず消えていなく倒れている。
しかもしっかりと鮮血を見せている。
「一言もしゃべらなかったし、こんなところでボサッと突っ立ているのは、NPCか、芋ぐらいしかいないわ。」
芋というのは、その名の通り、地中に埋まっているように動かないことの意味が変わって、とっても下手なことをあらわす言葉だ。
「でも、さっきのは鮮やかだったな」
「そう、ありがとう」
簡単に一言述べて、カノンは、二人の男のベルトなどを取る。
「ラッキー、AKの弾薬があった。それに手榴弾とスモークもある。それにあなたに」
そう言って拳銃を投げてきた。
「もしものため護身用よ。拳銃はないよりあったほうがましだから。」
「ありがとう」
雅一は久しぶりに拳銃を持つ。
でも、昔雅一がやっていたVRMMOFPSとは、似ても似つかなく。
とても精巧にできており、重量もしっくりくる感じだ。
「それは、MPー443通称グラッチ。NATOの弾薬とも相互性があるし、意外に弾薬が多いから使い勝手のいい銃ね。」
カノンがホルダーも渡してくる。
「そういやー何でお前ってAK使ってるの?解放軍のバックはアメリカ何だから銃弾とかに困るだろ?」
AKと言うのは、元々ソ連が開発したためにアメリカなどと弾薬の相互性がない。
「それは、やっぱり使いやすいからかな?でも、任務によっては変えることが多い。だって、AK―47はバラマキ専門だもん。」
AK―47は、命中率が極端に低いが、当たった時のダメージ大きく。扱いやすさや耐久性などがいいためテロリストなんかには好まれる銃だ。
「そういや、どうやって、武器を手に入れるんだ?」
雅一はここに来てから人の住む気配をまったく感じなかった。
「まぁ、その説明はおいおいするわ。この銃を持っているわけは、ただ前にログインして使っていた武器がそのまま今回のログインに反映されたみたい。だから仲間が集まったら武器の補充をしないとね。」
「そうなんだ。」
雅一はカノンが説明をはぐらかしたのは気に入らないと思ったが仲間に会う方が先だと思って頷く。
カノンの実力がしれたいい機会だった。
2人はまだまだ先へと進んでいった。
銃を本格的に登場し始めたのですが、
もし、銃関連でわからないことがあったら、検索して調べることをお勧めします。
なるべく、銃の知識がない人でも楽しんで読んでいただくように努力します。これからもよろしくお願いします。