2 事情説明とGCTの説明
「ここは、VRMMOFPS、ガン・カウンター・テロと言うゲーム。そして今、命を懸けたサバイバルゲームをやっている。」
「……はっ!命を懸けたサバイバルゲーム?」
カノンは雅一に事実のみを伝える。
「ガン・カウンター・テロって。最近話題のFPSか!」
雅一はガン・カウンター・テロ――GCTの存在を思い出す。
VRMMOFPSの中でもかなりのリアルティを追求して、乗り物とかに乗れる、とかそういう宣伝をしていてたことを思い出した。
「そう…たぶんあなたが思っているのであっているはず。それで、ガン・カウンター・テロやったことある?」
「いや、宣伝で知っただけで、やったことがない。そもそもFPS自体、2~3年前にちょっとやってただけだから」
雅一は、ここ1~2年ずっとRPGをしている。
そしたらRPGの方がやばいレベルになったのだ。
「なら、簡単に説明するわね。ガン・カウンター・テロは、日本を舞台のFPS。年は、201X年の設定でまだ冷戦が続いている。そして、私たちプレイヤーは正規軍か、解放軍かを選べる。それぞれバックに大国がいて、正規軍にはソ連。解放軍にはアメリカがついているの。このゲームの面白さは、なんといっても乗り物に乗れることと水の中に入れたり、パラシュートで降下できるのよ!すごいと思わない!?それぞれ、バックの国からの任務をこなしていってレベルを上げたりするの。」
「あぁ……」
簡単に説明するところがすご~い長く説明されて唖然としている雅一に追い打ちをかける。
「それで今の状況は。今日は1周年記念と言うことで何やらイベントがあると告知されていたの。それで、みんなログインしてきたらいつもと違う場所にいて。そしてたら急に変な人が現れたの!この世界の神だという人が。そしてその人が正規軍と解放軍、それぞれ1万人に分かれてサバイバルゲームを開始します。この世界では、ゲームオーバーになったら、“死”を意味します。それでは、頑張ってくださいねって言ってきたんだよ!」
「…………」
カノンは雅一にさらなる機銃掃射並みの口撃を開始する。
「それでそれで、いざゲームの中に入ったと思ったら、クランメンバーの子たちと別れちゃうし、それで、あ~どうしようと思ってたら、NPCの奴らに襲われて君に助けられたっていうわけ。理解できた!?」
「あぁ、もう完璧だ。」
雅一は、これ以上聞きたくなかったためにまだ聞きたいことはあったのだがやめておいた。
「そう…それで状況の確認はできた!?」
「あぁ、サバイバルゲームが始まってゲームオーバーになると死ぬって………死ぬ!!!???」
雅一は、改めてカノンの言葉に疑問を持った。
「死ぬ!?」
「そう、死ぬみたいなの…だから、あなたに協力してほしいの速くクランメンバーを集めないと、死んじゃうかもしれない。だから助けて!」
カノンは、このチート級の奴を手元に置きたかっただけだったのだが、雅一は純粋に助けてほしいと思って
「わかったよ。どうせ出られないんでだし、誰かと一緒の方が気が楽だしな」
「やった!!それじゃあ、まずはMCD貸して。GCTのデータをインプットするから。」
「ほい!」
MCDを渡す。
――数分後――
「これでよしっと。これから君は、解放軍で月下の灯のメンバー。よろしくね」
カノンは雅一に握手を求める。
「あぁ、よろしくな。」
彼女の手は、暖かく柔らかいと雅一は思った。
「それじゃあ、まずは一番近くにいるシマケンの回収からね。」
MCDで、地図を確認しながら言う。
「シマケン?」
「私たちの名ドライバーよ!」
2人はシマケン!?を探しに戦場に出るのであった。