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11 撤退戦前編と倒壊



「どうするんだ!?」

 雅一はM4の弾倉を変える。

「動けないからどうしよう?」

 カエデは息を整えている。

「カノンたちは何をしてるんだ。」

 雅一が言うと同時に爆発音が聞こえて、

「早く来てーーーー!!」

 カノンの大声が聞こえる。


「カエデ走るぞ!」

「りょうかい!」

 2人は走って行きカノンたちと合流する。

 がれきに隠れながらなんとか防いでいる状況で、あまりよくない。

「今から少しずつ撤退していくわよ。付いて来て」

 後ろからみんながついていく。


 敵部隊もこちらに来て銃弾の嵐を浴びせる。

 6人は瓦礫の下に隠れて銃弾を防ぐ。

「それじゃあ、交代交代で下がって行くから。肩で触れたら後ろに下がる方法で行くわよ!」

 ここから見るだけで敵は3,40人入る。

「反撃開始」


 カノンの言葉と共に銃弾をぶっ放す。

「おらおら!」

「散れー!」

「……」

 カノンがアヤネの肩をたたきカノンが後ろに下がる。

「まだまだ」

 雅一はM4を確実に当てるように撃っているが当たらない。

 その隣でシモハルとカエデが狙撃で確実に当てている。

「はい、次」

 アヤネがキリの肩をたたき後ろに下がりRPKの弾倉を変える。

「…どうぞ」

 キリがシモハルの肩を叩く。

 その間にも銃撃はやまずコンクリートが次々とちりとなって舞う。

「次、カエデ!」

 シモハルがカエデの肩をたたきM24から拳銃のM9に持ち替えて後ろに下がる。

「最後です。」

 カエデが雅一の肩をたたき後ろに下がる。

「もういいかな。それじゃあ、炎の魔法でももらっとけ!」

 炎の壁が出来て雅一は後ろに下がる。

「ミノマサ!あれ何!?」

 シモハルが炎の壁を指さす。

「詳しいことは生き延びてからね。ミノマサ!アングレの煙幕で一気に距離取るわよ。」

 カノンが質問を後からにして雅一に指示をする。

「了解」

 雅一がM4のアンダーグレネードから煙幕弾が撃たれ周りが白く包まれる。

「今よ!速く!速く!」


 6人は走って行く。

 瓦礫を利用したりしながら進んでいく。

 状況がよくなったかと思った時に銃弾の嵐はやまず強烈な爆音と共にビルが倒れる。


「危ない!」

 カノンが雅一を押して瓦礫を逃れる。

「た…たすかった」

 目の前に瓦礫の残骸を見てほっとする。

「RPGまで使ってきた。」

「RPG??」

「RPGは、ゲームのジャンルのrole-playing gameの略ではなくて、ソ連が開発した携帯できる対戦車ロケットRPG―7で威力もそこそこあるわ。それの略していうのがRPG。」

 手榴弾の爆発音や銃撃の音が響いている。

「なるほどな」

 FPS系のリアルの銃に詳しくない雅一にとっては分かりやすい説明だった。

「敵がRPGまで持ってるとなると厄介ね。何か魔法使えないの大がかりな。」

「残念ながら俺は専門が剣士で魔法は必要最低限しか使えないんだ。」

 雅一は、剣士で素早さを特化させてあるため魔法は付加魔法を中心としていて攻撃魔法はたくさん覚えていない。


「使えないわね。みんな!スタン投げるから走ってね。」

 スタンと言うのはスタングレネードで閃光と音を出す非殺傷用の武器で目くらましには最適だ。

 後ろから強力な光が放たれ音も一緒にまき散らす。

 後ろを振り向かずにただ前だけを向いて走っている。



 ようやく装甲兵員輸送車が見えてくる。

「見えた!」

 カノンが叫んだのと同時にRPG―7の弾頭が飛んできてそれがビルに当たり崩れ始める。

「みんな急いで!」

「あっ!」

「……っ!」

 カノンがまた叫んで一斉に走り出すがシモハルとキリが取り残される。


 カノン達との間にでかいコンクリート残骸と看板が立ちふさがる。

 シモハルはボルトアクションの連射に不向きな銃を使っているがすごい速さで撃っている。

 キリもM4を丁寧に撃って近づけないようにしている。

 2人はビルの中に閉じ込められている状況になっている。

 

 唯一の窓は敵が来るため使えないでいる。

 次々と敵が追ってきてAk―47をぶっ放している。

 倒しても倒しても出てくる。

「キリどうしよう!切りがない!」

 シモハルが叫ぶ。

「キリがいて切りがないか、ダジャレうまいな」

 雅一が明るい声で叫ぶ。

「いったい何考えてるのよ!?」

 カノンが怒り出してそわそわと焦りだしている。


「任せろ。ロープだけ貸してくれ。さてとRPGで培ってきた技術を見せますか」

 雅一が準備運動をして体をほぐしたりしている。

「はい、ロープ。」

 カノンが装甲兵員輸送車からロープを持ってきて渡す。

「カノンたちは、車に戻っていつでも出せるようにしておけ。」

「本当に大丈夫??」

 心配そうな顔を見せる。

「大丈夫だ。」

「わかったわ。あなたを信じてみる。」

「あぁまかせておけ」


 カノンたちは装甲兵員輸送車へと戻って行った。



「さてと行きますか。」


雅一は目の前に立ちふさがるビルを眺めて動き出した。



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