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ミゲル店長

改訂中







アース商会・本店。


俺はミゲル・エランド18歳。俺の夢は神虎大陸1の商人になる事だ!

え?こないだまで冒険者だっただろう?俺が冒険者になったのは、金を貯めて店を開く為だったのさ!なに?後付けだろう?細かい事は気にするな。


今はアース商会の店長だ!俺の野望の第一歩だ。


まだ18歳の俺が店長になれたのは、冒険者になろうと腕試しに簡単な薬草の採取依頼を受け、近くの山に薬草を採取に行った時だった。

突然目の前に黒い渦が現れ吸いこまれ意識を失い、気が付くと知らない天井だった。


何だかふわふわした気持ちいいベッドの上に寝ていた、俺はあたりを見回す。部屋の中なのにやたら明るい。部屋の中は真っ白だ、そして部屋の片側の壁一面が鏡になっている!。

俺は唖然とした、だってこんなに綺麗に写るきらきらした鏡なんて見たことがない。母さんが持っている鏡は青銅製でピカピカに磨いて鏡にしているけど、こんなに綺麗に写らない。やっぱり天国かな、ここ…。


自分が死んだかもしれないと思ったら急にミゲルのテンションが下がる。


父さん母さん、ごめん。俺死んだみたいだ、こんな事なら大人しく父さんの手伝いをしていればよかったな…。







しばらくすると神様?白い袋を全身に着た、おっさん二人が部屋に入ってきた。



やっぱり俺死んだのか…、はっ!もしかして、ここは噂に聞く天国?。

あっ、神様をおっさん呼ばわりしたら地獄に落とされるよね…気を付けなきゃ。


「あのーすみません失礼ですが、神様ですか?」


「○@#$&!*▼/*\*/」


「……あの~神様、言葉がわからないのですが、もしかして神語?」


「6¥$%#=~*?#」


「神語が分からないと地獄行きとか言わないよね?……言われても、言葉分からないけどね」


最初の一週間は、神様かもしれないと思い。知らん間に地獄とかに落とされたら嫌なので神語(仮)を覚えようと身振り手振りで言葉を教えてもらう。


○ ○


ここに来て3ヶ月ぐらいたった。片言だが話せるようになって分かったけど、このおっさん神様じゃないスタークとか言うおっさんだ。地獄に落とされると思って損したぜ。ここは地球とか言う所で米国と言う国らしい。それにしてもここの食べ物ものすごく旨いこのハンバーグとか言う食べ物は最高だ、多分何かの肉なんだろうけど旨いからから何でも良いや。でも母さんの魚料理が恋しくなる今日この頃だ。


○ ○ ○ 




○ ○ ○ ○




ある日、米国の役人が来た。それがさぁ…その人が天使なんだ!いや、女神様か?名前はリーザ、僕の好みど真ん中だ。しかもこの人にも言葉を手取り足取り教えてくれと言うじゃないか!(たぶん片言しか分からないからそんなにニアンスだったと思う)明日から楽しみだ。でも帰りたいな…とりあえずこの部屋から出たい。



○ ○ ○ ○ ○




あれから何ヶ月たったあろうか?もう覚えていない。相変わらずこの部屋から出してもらえない。ええーい、実力行使だ!これでも学園都市の魔術学校卒業生だぞ!落ちこぼれだけど…どうせ魔術師最低ランクのEさ(涙)フォークで指に傷を付けて床に血で魔法陣を書く、血で魔法陣を書くと魔法の威力が上がるし他に書くものがない。詠唱してファイヤーボールをドアにぶちかます。筈が…ドアが少し焦げただけで終わった。

おかしい…いくら俺が落ちこぼれでも、もっと威力があったはず。すぐにおっさん達が押し寄せてきて、俺は平謝り。そしてどうやって火を出したか質問攻めに…あれ?魔法の事このおっさんたち知らないぞ。



○ ○ ○ ○ ○ ○



次の日から変な紐を付けられて魔法を使わせられた、実験をしているみたいだ。学校で友達に聞いた事があるが、とある国では奴隷を使って人体実験をしているらしい、ほとんどの奴隷は死ぬそうだ。俺も殺されるのかな…。


そんな人体実験がしばらく続いた頃、ホフマンっておっさんが来て写真とか言う写し絵を見せられた。ゴブリンとかモンスターの絵だった。でもこの絵、パティングの宮廷画家でもこんなリアルな絵はかけないぞ…そもそもゴブリンなんて絵に描かないか。



○ ○ ○ ○ ○ ○ ○



それから何日かたっただろうか、もう日にちの感覚がない。この部屋に窓がないし太陽が見えないのもあるが、明るいから日にちを数え難い。

そんな日々が無限に続いて行くのではと思い始めていたある日、俺は初めてヨシオに出会った。


「………」


「はじめまして、義雄・新田と言います」


え?この世界で俺が教えた、人間以外に言葉が分かる人間は始めてだ。

しかもリーザさんより発音がいい!


「はじめまして、ミゲル・エランドです」


俺は言葉が分かるのもあるが、同年代なのも有ったかも知れない、ヨシオといろんな事を話した。

驚いた事にヨシオは俺の故郷の事も勇者の伝説の事も知っていた。そして最後にヨシオは俺に「何とかミゲルが故郷に帰れるようにがんばってみる」と言ってくれた。俺はその日ベッドの中で泣いた…嬉しかった。少しだけど希望が持てた気がした。

その後、本当にヨシオがあの部屋から俺を故郷に連れてきてくれた。しかも店長にまでしてくれた。がんばって稼いでヨシオに恩返ししたい。

それに…神虎大陸で1番の商人になってその商会長にヨシオをしてみせる!




○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○




店員募集で面接した10人中半分は、元冒険者やら元ハンターなどで話し方が客商売に向いていない。職人なら話し方は関係ないのだけど、店員になりたいそうだ…。

残りの5人は元メイドが2人、元宿屋の店員(男)が1人、経験なしの町娘が1人、虎人族の女性が1人、この中から選んだ。

元宿屋の店員は冒険者と話し方が大差ないので却下。元メイドさんの1人は60歳ぐらいのおばあさんなので却下。若くてかわいい方がげふげふ…お客様が喜ぶだろう。もう1人のメイドさんはその点で採用、リーザさんの方が綺麗だけどね。町娘は…ブッs…みなまで言うまい却下。虎人族の女性は、力もあるし愛想もいい、それに働くところが無いらしく必死でお願いされた。やる気も有るし採用。残りは職人だ。


職人の募集には3人着た。一人目はドワーフの中年ぐらいの女性、ドワーフの鍛冶職人は優秀だがドワーフは男尊女卑が強い、女性が職人なのはかなり珍しい、ドワーフの職人は貴重だ、なかなか見つからない即採用。

残りの2人は、装飾職人で今までブレスレットやネックレスを作っていたそうだが、勤めていた商会長が引退して店を売り、それで失業したそうだ二人は同僚だ。ガラス加工には装飾職人が欲しい、二人とも採用。

ガラスの加工方法は、ヨシオが本を書いてくれたのと、リーザさんがPCとか言う箱を使って説明してくれるそうだ。


店員の教育(商品説明など)をして開店だ。職人は、俺は教えられないので試行錯誤して覚えてもらおう。



○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○




ナバーラ王国、謁見の間。




「ヨシオ、我に仕えてみぬか?」


(どうしてこうなった)






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