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第二章【治療行為】

ーー 4日後 ーー


いつものように鶏肉と薬箱を両手に、いつもの場所へ向かった。


ドラゴンが眠る場所。


何か様子が…  なんだ……?


 ……肉が無い……肉が無い!!


 ドラゴンの寝相が変わった!!



 目を覚ましたのか!!!

 


よかった!治療中の傷の目視が難しくなってしまったが間違いなく完治には向かっていた。


無言で歓喜して薬箱を開けた



 ドラゴンが突然起き上がった。

目線が重なる。


……あっ……あぁ……

そうだ忘れていた。患者はドラゴンだ。


 突然の恐怖に、腰の力が抜き取られた。



 ドラゴンは少しだけ歯を出した。



 ……殺される……そうだ……逃


 両手の力だけは抜き取られておらず右手を後ろに。冷たくやわらかい感触。




……肉


 そうだ肉。



 手探りで見つけた鶏肉をわしづかみにして初めて立ち上がる事が出来た。



ゆっくりとドラゴンと目を逸らさずに、ゆっくりと肉を置いて薬箱を閉めた。


この場を離れよう。もう1人のわしが提案。


 後ずさり


ドラゴンは、大きな一歩を踏み出した。



 顔は下に向いた。


肉を食べてくれた。



 呆気に取られた。


……助けたのなら最後まで診察をしなくてはいかんな。


 

「えっと...しゃがんでくれるか?」大きな声でお願いをした。



ドラゴンはこちらを見たまま動かない。


 

 そりゃそうか


「えっと…こうしてくれ!」


 そう言ってから右足を上げた。

ドラゴンはこちらを見たまま動かない。

……ダメ

 


 ガサ




こちらから見て右の足が上がったが、よろけて倒れてしまった。


と言うことは……えっと……ドラゴンからすると左足を見せようとしたが、右足が痛み倒れたか



 よく見ると足の裏に傷があった。


「これか……」


塗り薬で処置しておくか。おそらく胴体にある傷と同様の物だろう。


 塗る度にドラゴンが唸る。手を引っ込める。塗る、唸る、引っ込める。を繰り返し何とか処置は終わった。


「今日はこれくらいだな」笑顔で足の爪の部分をゆっくりと撫で落ち着かせた。



 グルルルル



 低く唸るも、警戒している声色でないことを感じ取ることができて安心した。


ドラゴンも結局は、人間と同じだ。



 ーー 1週間後 ーー


 「さて。これで……よしと!偉いぞ!頑張ったな!」


ドラゴンが笑ったのかは分からなかったが、こちらの表情を緩ませた。

 感謝を込めて下げてくれた頭をゆっくりと撫でる。


「悪いな……人間たちも手を引けば終わることができるはずの戦争……数千年も……」


 ドラゴンは分からないような表情だった。




 ドラゴンは、何を思ったのか身体を下げて来た。


次回は、【2025年06月22日 14時00分】 に投稿します。


最後までお読み頂き、本当にありがとうございます。


 まだまだ魅力に欠けると思っております。

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