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とある書き手のエッセイ集

新学期がつらい人は無理しちゃだめだよ

作者: 空野 奏多

 春は出会いの季節。

 新学期・新社会生活が始まる。

 ただしそれはいいことばかりではないよね。


 世間的にはめでたいはずのそれが、逆に心の負担になることもあるんだろうなと感じる。昨日今日と人身事故で止まった電車の電子掲示版を見上げ、蟻のように群がって溜息と電話の声が聞こえる人ごみにもまれつつそう思った。


 遅延に巻き込まれた人も駅員さんたちも大変だけど、そういう選択をとるまで自分を追い詰めちゃった人も大変だなと思う。もう返ってこない命を、望んで捨てるのは勇気がいる。いや、逆に何も考えられないほどなのかな。


 まぁ考えたところで私は他人だ。

 全部を理解はできないし。

 イラついている気持ちもないわけじゃない。


 人には人の人生があるから、それとこれは別で。ドライな自覚はあるけれど、怒って悪態ついてる人ほど私自身の仕事や今後のスケジュールにも関心はない。でも、あー遅れちゃうなとは思う。


 だから心無い言葉の先には、それぞれの人生があるとも思っている。



 だからこそ思うのだけれど。

 他者ひと他者ひとでしかない。

 あまり何もかも聞きすぎてはいけない。



 あなたの人生の責任は、親でさえとってくれない。やさしい言葉をかけてくれる人が、全てを受け入れてはくれない。無償の愛は存在するけれど、どこにでもは存在しない。甘い言葉の主が全部救ってくれるなんてほぼない。




 ので、適切に逃げるのは人生の勝ちだと思う。

 生存本能的には生き残ったら勝ちよ!!!!




 逃げたら怒る人がいるかもしれない。

 逃げたら見捨てられるかもしれない。

 逃げたら戻れないかもしれない。


 そういうリスクをとってでも、自分で動けるうちに逃げるというのを私はおススメする。だってね、こぼれて壊れた心は、完全に壊れたらもとには戻らないからね。


 この世界はいい顔した悪い人がたくさんいて。

 自分のできる範囲の親切もたくさんあって。

 でもそれがあなたの心の正解とは限らないけれど。



 少なくとも、心が治る範囲のうちに離れる選択は色々正解だと思うから。



 壊れちゃったらそれどころじゃないからさ。

 壊れちゃったら食事も遊ぶのもできないし。

 壊れちゃったら全て許す余裕もないから。


 だから人に迷惑かけるな~と思っても、逃げる行動がとれるうちにとるというのはあなたの人生においては正解なんだと思うよ。他者は他者、自分は自分。心の余裕は千金の価値があるので、なくしてはならないよ。



 少しの失敗で人は死なない。

 でも心が壊れたら簡単に死ぬ。

 アリジゴクにはまらないようにね。


 人生のやり直しは現実でも頑張ればできるけれど、そもそも命をなくしたらやり直しも何もない。なろう小説のような夢は夢で、あなたはあなたなので、その一度きりの自分の命は大切にしてほしいな。

現実があるから夢が見られるってことも頭の片隅には置ける余裕があるといいよね。心の余裕ってほんとに人生で一番大事なものなんじゃないかなと私は思うよ。

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