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#3 人影の正体と異世界

確かに神的な感じのやつだと聞こえた気がしたが、この状況でそんなことが聞こえるはずがない、言うはずがない。


「もう一回聞いてもいいですか」


『神的な感じのやつだ』


どうやら聞き間違いではなかったようだ。


正直、神様と聞くとそれなりに歳を重ねていて、杖を持っていたりして、全体的なイメージだと白色をイメージする。


だが、目の前にいる神的な感じの方は、一言でいうと真っ黒、闇というイメージしかない。


『いや、信じなくてもいい。それに時間もないから簡単に状況説明と今後について説明しないといけないからな』


「はあ、お願いします」


今の状況が全く理解できていないから、説明してもらえるのはありがたいけど、今後についてというのはどういうことなのだろうか。


『これからお前には異世界へと行ってもらう。お前のイメージだと今日読んでいた漫画のような世界観だ。もちろんモンスターもいるし、死も存在する』


今なんて言った。

異世界へ行けと言ったか。

それになんで俺の事がわかる。

なんで今日読んでいた漫画の事もわかるんだ。


『いろいろ疑問もあるとは思うが今はなんとか理解をしてくれ。後々お前には説明を行いに顔を出しに行く。そして今こんな状態になったのは、なってしまったのはお前が思ってしまったからだ』


「思ってしまったって、一体何をなんですか」


『こことは違う場所に行きたい、行ってみたい。例えば、漫画の中のような異世界に行ってみたいとな』


確かに異世界、こことは違うところに行ってみたいとは思ったことがある。


だけど、そんなことを思うのは俺以外にも多くの人がいるはずなのに、なんで俺が思ったことだけが叶うのか不思議でたまらない。


『私たちは人間たちが思っている願いは極力叶える様にはしている。まあ世界が変わるような大きな事柄は無理だが、世界に干渉しない程度のものは叶えているつもりだ。ただ思うだけよりかは、短冊に願いを書いたり、流れ星にお願いするといった方法を用いた時は優先して叶えているつもりだ』


人影は一呼吸おき、話を続けた。


『願いとはその人の思いだ。そして、お前の思いは予言だ』


「……えっ」


知らないうちに予言者になっていたみたいです。


予言者宣言されてかなり気が動転してしまった。


確かに予言者は存在しているのは、テレビで見たことがある。


恐怖の大王が空から降りてくる、未来人がやってきた、天変地異が起きるとか様々な予言をしている方々がいる。


『イマイチ理解ができてないような顔だな』


「まあ、いまいち納得できないというか、ピンとこないというか」


『うむ……じゃあ実際にやってみることにしようか』


人影はそういうとしばらく黙り込んだ。


『よし、今、仮ではあるがこれからお前が行く異世界とここの空間を繋いだ。実際にお前の力を使ってみよう。まず、そうだな……剣でも出してみろ。頭の中でお前が持っている剣のイメージを作り出し、剣よ出てこい、と思ってみろ』


「頭の中で剣をイメージして、剣よ出てこいと思う」


とっさに剣をイメージするとやっぱり日本刀が出てくる。


刃は黒い方がかっこいいな。


使うとするなら軽い方が使いやすいから極力軽くて丈夫な日本刀がいいな


そんなことを思っていると、ふと右手に何かを握っている感触がした。


「マジかよ。イメージ通りの日本刀が出てきたぞ」


『それがお前の力だ。理解してもらえたかな』


実際に体感してしまったのだから疑う事ははできない、信じるしかない。


試しに右手に握っている日本刀を振ってみる。


「うん。なかなかいい感じだな。まあ、初めて日本刀振ったからわからないけど」


『理解してもらったならそれでいい。あと、一つだけ忠告させてもらう。これから行く異世界ではお前が思う事は例外なくすべて叶う、叶ってしまう。だからお前のなかでその力のオンオフをしてほしい。簡単に、部屋の電気のオンオフするスイッチでもイメージしてくれ』


「了解した」


理解した……俺はこの日本、地球にいてはいけない存在だ。


その気になれば日本、世界、地球を壊せる。


いや、なかったことに出来る。


『では、行こうか』


さようなら、日本、地球。


これからよろしく、異世界。


次話から異世界の物語が始まります。

次章からは文字数を極力増やしていきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いします。

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