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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

ズルいチート勇者なんか好きになってあげないんだから!

クラムディオ大陸に栄えたバーディオン王国は、存亡の危機を迎えていた。善神バーディナムの祝福により栄華を誇った王国に対し魔王ゼルディナクが魔族の軍を率いて攻め入ったのだ。

善神バーディナムの加護を受けたバーディオン王国の軍はこれを迎え撃ち、辛くも東の国境付近にまで押し返すことに成功した。

しかし、苛烈な戦闘により多くの戦士や魔法使いを喪い、戦局は辛うじて拮抗してはいたものの魔王軍を決定的に退けるには決め手を欠く状態にあった。もしこのままの状態が続くようであれば、魔族に比べてどうしても個々の力が劣る人間達は明らかに不利だった。

だがそんな中、奇跡が起こった。すべてを覆す<魔族殺し>の力を善神バーディナムにより与えられた勇者が現れたのである。

その勇者の名はドゥケ・ジェム・リトセ。彼の前ではいかなる魔族も無力だった。

これは、存亡の危機に瀕したバーディオン王国を救った勇者ドゥケの英雄譚である!



って、ウソ。ウソだからね! 私はあいつを勇者とか世界を救う英雄だとか認めないんだから!!

だってね、あいつ、本当に最低のヤツなんだよ!? 自分の力を鼻にかけて偉そうにするし傲慢だし、ほんっと鼻持ちならないとはこのことよ!

なのにみんなはあいつのことを持ち上げてチヤホヤして、勇者だ英雄だって言ってるの。それがまたムカつく。

確かに強いのは強いと思うわよ。あいつの前じゃ<千人殺しの魔牛将>だって形無しだったし。だけどね、だからって品性とか品格とかはどうでもいいってわけじゃないでしょ!?

私の名前はシェリスタ・マティレ。バーディオン王国が誇る七騎士団の一つ、誉れ高き青菫(あおすみれ)騎士団の騎士よ!

それなのにあのドゥケってヤツは、騎士でも戦士でもない、それどころか出自も定かじゃない孤児だったっていうじゃないの。それが何かの間違いで善神バーディナムの祝福を受けて<魔族殺し>っていう特殊なスキルを得て、<千人殺しの魔牛将>率いる魔族の軍を退けたってことで、もう、『救世主が現れた!』って大騒ぎよ。

だけどさ、あいつってホントにホントに最っ低なヤツなのよ! 特に女の子に目がなくて何人もはべらしてるんだから!

あ~もう! 思い出すだけでムカつく!!

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エピソード 101 ~ 107 を表示中
後悔
2018/07/25 08:00
ブレス
2018/07/28 09:27
ティタニア
2018/07/30 08:00
最後のキス
2018/07/31 08:00
結末
2018/08/01 08:00
千年も万年も
2018/08/02 08:00
新しい世界
2018/08/03 08:00
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エピソード 101 ~ 107 を表示中
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