貴方の手と私の恋
私は安藤留美高3の勉強ができない女です
そんな私は受験間近ということもあり、カフェでバイトをしたりもしています
カフェでバイトをしているのはある目的があるのですが・・・
「留美ちゃんこれ、11番テーブルに持って行ってもらってもいいかな?」
不意に後ろから声をかけられたのは、一緒にバイトをしている
西井優也さんだった。私はわかりました!と渡されたコーヒーとケーキを
11番テーブルに運んでいった。
そう私がこのカフェでバイトをしている目的は優也さんに少しでも近づくこと
実は一目惚れってやつで、私は優也さんのことが好きになってしまった
誰にでも優しく接してくれる態度、そして受験間近な私に勉強を丁寧に教えてくれる優也さんに・・・
優也さんは大学生で、お金を貯めるためにここで働いているとか・・・
優也さんはきっと頭もいいし、女の人にもモテるんだろうなぁ
なんてことを思って11番テーブルの人にコーヒーとケーキを置いた
「ごゆっくりどうぞ~」
笑顔を忘れずに
今日は土曜日だったため夕方にバイトを終わらせた
これからは優也さんと勉強する時間だ
カフェの机を貸してもらって、勉強を始める。優也さんが教えてくれるときに近くに寄ってくるから、
それだけでも心臓がバクバクと音が鳴っている
いけないいけない、勉強に集中しなきゃ!平常心平常心・・・
一通り問題を解き終えると、優也さんが今日はこれくらいにしとこうかと言って
私は勉強を終わらせた。優也さんは机から立つと私の頭に手を置いて撫でた
私は突然のことに驚いた
「だんだん問題が解けるようになってきたね、これなら受験も大丈夫だよ」
と言って、カフェの店長さんに挨拶をしに行ってしまった
私は優也さんが撫でてくれた頭を優しく触った。大きかったなぁ優也さんの手・・・暖かかった
それから私は優也さんに今日もありがとうございましたとお礼を言うと
受験頑張ってね、じゃあ気をつけてと返された。
辺りはもう暗かった。そういえば受験今週だったな・・・大丈夫かなぁ
家に帰ったら復習をやろう!と思い私はダッシュで家まで走った
いよいよ受験を受ける日!私はうまくできるかなという不安を抱え問題用紙に手をかけた
受けるのは優也さんと同じ大学じゃないけど・・・
最初はなかなか解けなかったけど、優也さんとの勉強のことを思い出して
なんとか全部解けた。私は全部のテストを終えたところでふぅ~と安堵の息を吐いた
それからあとは発表を待つのみ、だがまだ発表されるのはまだ先だ
面接も言えることはズバスバと言った。全部終わったところで私はカフェへと働きに出た
今日は疲れたなぁ・・・なんてことを思いながら働いた。
ちょうど私があがるときに優也さんに声をかけられた
「受験、どうだった?」
と、私は今日会ったことを話した。なんとかできましたけどまだわからないです
と返した
「でもここまでできたのは優也さんのおかげです!ありがとうございました」
と深々と頭を下げた。
優也さんは、いいよ気にしないで僕は留美ちゃんの力になりたかっただけだから、と
私の頭を撫でて笑顔でそう言ってくれた
優也さんはカウンターの方へ行ってしまい、私は頬を赤らめた
私の力になりたかった、そう言ってくれるだけですごく嬉しかった・・・
いよいよ発表の日が来た。私は受かっていることを強く願いながら
自分の番号が書いてあるか見た。だんだんと番号を見ていくと・・・
「(あ、あった!!!)」
心の中で叫んだ。やった!やった!と、どれもこれも受かれたのも優也さんのおかげだ!!
私は嬉しさの衝動を抑えきれずにカフェに向かって走った
空は夕日に染まっていた
カフェに着くと、私は優也さんの姿を発見し、思い切り抱きついた
一番にこの人に伝えたかった
「優也さん!私、私合格したよ!!合格したの!」
まるで子供みたいに優也さんにすがりついた
優也さんは私に優しい目を向けると、優しく小さな体を抱きしめてくれた
私は突然のことに体が硬直して固まってしまった
優也さんは
「留美、おめでとう」
と、私の耳に囁くように言った。そしていつもならちゃん付けなのに・・・
それだけで私の心臓はもう張り裂けそうな勢いだった
今なら自分の気持ちを言えるかもしれない。もうお客さんがいたって、他のバイトの人がいたって
構わないや、私はそう思った
「優也さん、私、優也さんの事・・・ずっと前から、す、好きでしたっ」
優也さんに抱きしめながらそう言った。抱きしめられているせいで優也さんの表情がわからない
優也さんはなんと返してくれるのだろうか、私振られるのかな?と不安に思った
けど、その答えは違った
「うん。僕もね留美ちゃんのことずっと前から好きでした」
と、返されて優也さんは私に離れて、軽い口付けをした
私は何が起きたのかわからず、すぐにさっき起きたことを理解し顔を赤く染めた
周りからは小さな拍手が次々とでてきた
優也さんは、もう一度私に抱きつきもう一度こう言った
「大好きだよ」
私もその言葉に、私も大好きですっと返した
優也さんが包んでくれた腕と手はとても暖かかった
恋愛小説って初めて書いたのですが
こんな感じなのですかね?w