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ガリ勉の俺がエロゲーの竿役に転生したが童貞すぎてラブコメは無理  作者: 揚羽常時


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第97話:シノギの凌ぎ合い


「というわけで写真集が出来たわけだが」


 マキノと一緒にグラビア撮影。のちにプレプロに顔を出すと刷られたマキノの写真集が仮の形とは言え出来上がっていた。まだ本稿じゃないが、ある程度形になっている。


 今日は土曜日のこと。期末テストが終わって、そのまま休みに入る。今日は午前中はマキノに付き添って、午後は愛スール先生のプロデュースの予定だ。よく考えると俺が一番働いてないか? しかも無償で。


「ふむ……」


「アクヤ。目がエッチっしょ」


「いや、これだけエロいとな……」


 躍動的な写真からはおっぱいの揺れすら見えてきそうな勢い。


「なわけで、確認を取りたいのだが。これでいいかね?」


 最終的に肖像権はこっちにあるので、不満を言えば出版社に抗議できるのだろう。とはいえエチエチだしグラドルとしてはこれくらい……。


「マキノはどう思うんだ?」


「いいと思うよ。これなら日本中の男の子が抜いてくれるよね」


 間違いないな。


「では決定稿ということで。これで刷らせてもらう」


「初版は何部?」


「(※特秘事項)部だね」


 結構強気だな。まぁ今はネットでバズっているし。現役JKの半裸を見たい男はいっぱいいるだろう。実際にアズキチャンネルも好評だし。不動ミヨとはまた別に、アズキもユーキューブデビューしていた。大きなおっぱいを前面に押し出して、だがレーティングギリギリのところを攻める感覚で色々としているらしい。一応アイドルの一種だし、プレプロとしても企画自体は豊富に持ち合わせている。結果投げ銭の一部がアズキ……つまりマキノに支払われているらしい。


「うわぁ。エッチだぁ」


「アクヤ。アクヤ。生おっぱいはここにあるから」


「そうだけどさー。やっぱり水着写真は男のロマンというか」


「今ここで揉めるのに?」


 それとこれとは話が別なんだよ。


「じゃあアズキくんの許可もとれたし。これで刷るよ?」


「OKです」


 そんなわけで写真集に関してはゴーサイン。


「んー?」


 で、帰り道。電車に乗って帰宅していると。


「アクヤ大丈夫?」


「健康面で言えばな」


「倒れたくせに」


「まぁ色々あったんだよ。薬も貰っているし。ぶり返していないだろ?」


「そうだけど……」


 そこら辺の功績はカホルにあるだろう。俺の中の野獣をカホルが鎮めてくれている。マジでこの世界がカホルルートでないことを祈るばかりだ。とか言いつつ、コヲリが愛スール先生としてイラストレーターデビューしているし、ホムラは不動ミヨとしてストリーマーデビュー。マキノもグラドルデビューしているから、もう今更ラブハートのシナリオからは脱線しているも甚だしいが。さすがに九王がヒロインをプロデュースとかゲームには無かった。ゲームでの九王アクヤは嫌がるヒロインを犯して、欲望のままに支配することだけに専心していたのだ。まぁ俺にそれを再現しろと言われても無理なのだが。


 童貞だし。


 あ、虚偽発言だな。


「ねぇえ? 今日こそあーしと寝ない?」


「商品に疵をつけるわけにもいかんだろ」


「別にあーしのあそこが写真に撮られるわけでもないし」


 処女かどうかはグラビア写真ではわからないと。


「アクヤもあーしのおっぱい揉みたいでしょ?」


 超揉みたい! と言えればいいなぁ。まぁカホルのおっぱいがあんな感じだから、同じだけの大きさのHカップはカホルとどっこいなんだろうけど。


「だ・か・ら……ね?」


 ね、が半音高かった。エロエロな女の子特有のエロボイス。まぁそりゃマキノもエロゲ声優の声をしているから喘ぎ声はゲームに順当するんだろうけど。


「気が向いたらな。ただいまー」


 今日はまっすぐ帰って、愛スール先生ことコヲリのマネージメント。と思っていると。


「…………」


「…………」


 部屋で行われていることに俺とマキノは沈黙した。何をしているというかしてないというか。部屋の玄関前廊下にカホルとコヲリがいて。コヲリが封筒を持っており、そのコヲリの両手首をカホルが握って押し返している。結果拮抗状態が出来上がり、二人は力比べをしていた。


「あー……何をしているか聞くべきか否か」


「……聞いてください。……あえて」


「何してんの?」


「……カホルちゃんが頑固なんです」


 加害者の言い訳のようなことをコヲリは言った。


「だから受け取れないと何度も……」


「えーと。喧嘩っしょ?」


「というか意地の張り合いに見える」


 とりあえずご主人様権限で場を収め。何があったかを聞いたんだけど。ちょっと根が深かった。


「つまり愛スール先生の不動ミヨ同人誌本が予想以上に売れたから、カホルにアシスタント代を払おうと」


「……です」


「で、カホルの方は受け取らないと」


「だって借金返した方が有益でしょう?」


 どっちの言い分も分かるだけに、なんともコメントしようがなかった。


「……(※自重)円の本が(※特秘)部も売れて、……確定申告を差し引いても(※秘密)円入ったんですから、……(※モザイク)円くらいカホルちゃんに払わないと申し訳ないというか」


「たしかストーリー考えたのがカホルなんだよな?」


「……カホルちゃんは私がイラストのイメージを掴めない時に言葉でわかりやすく説明してくれるんです」


 感覚的なことを理論的に説明してくれるカホルの助言は才能型のコヲリには有難いことだろう。まして同人誌となればストーリーも必要だし、絵だけ描ければいいってもんでもない。


「だから借金を返済した後なら幾らでも受け取りますから……」


 カホルもカホルで二條家に危急には思うところがあるらしい。まぁ数千万の借金があるしな。愛スール先生と不動ミヨの活躍次第では卒業までに返せると思うけど。


「……受け取ってもらいます!」


「い・や・だ!」


 どっちの気持ちもわかるだけに、どう仲裁したものか。


「じゃあ飯食いに行くか」


 ちょうど昼過ぎだし。午前中の仕事は終わったわけだし。


「ご飯なら用意しておりますが……」


「え。作ったのか?」


「いえ、食材を揃えているだけですけど」


「じゃあ夕飯に回してくれ。これからコヲリの奢りで飯食おうぜ。ソレで決着しろ」


「…………」


「…………」


「わお。コヲリの奢りっしょ!」


 こんなところが落としどころだろう。俺としてもコヲリがカホルに還元できれば申し分ないわけで。現金を渡すのがタブーなら、飯を奢ればいいじゃないという話。ついでに俺も美味しいものが食えるし。


「……借金を返し終わったら……受け取ってくれるんですね」


「それは確約する」


 南無三。


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