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ガリ勉の俺がエロゲーの竿役に転生したが童貞すぎてラブコメは無理  作者: 揚羽常時


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第82話:看病とお見舞い


「アクヤ様。あーん」


「あーん」


 経過を観察するために俺は三日ほど入院することになった。それ自体はどうでもいいのだが。すくなからず問題があるとすれば見舞いに来る方。


「お前ら。学校は?」


「休みましたよ」


「……休みました」


「休みましたね」


 頭の頭痛が痛くなる。意味が重複していることを承知で。っていうか俺の看病のために学校を休むとかどういう了見だ。


「……アクヤ様……あーん」


「あーん」


 で、今は桃缶を食べている。やはり看病に桃缶は必須。いいな。桃缶。


「あ、私ちょっと席を外しますね」


 申し訳なさそうにカホルが席を外す。


「いってらー」


 なわけでヒラヒラと手を振る。病院の個室で桃缶をあーんされている俺は、動物園でエサを与えられているカピバラの気分だ。なんか虚しいというか。実際には愛されているんだろうけども。


「……ところで?」


「アクヤ様?」


 二條姉妹から左右のほっぺをつねられる。ビニョーンと伸びた。


「……自律神経失調症とは何事ですか」


「何かストレス溜めさせていましたか?」


 いやー、それは。既にこの状況がストレスを呼んでいるのだが。まさか二條姉妹に発情していますとも言い辛く。


「色々あるんだよ」


 俺の性欲が朝三暮四なのは俺とカホルだけの秘密だ。アイツにも口外しないように固く約束させていた。不満げだったが、俺が命令で黙秘させている。こういう時ご主人様の立場って便利だよな。


「ご家族は見えませんね」


「来るわけねーだろ」


 吐き捨てるように俺は言った。


「九王グループの取締役ですよね? お子さんの心配とか」


「オヤジなら、ふーん、で終わりだ」


「お母さんは?」


「男を作って出ていった」


 九王アクヤの記憶にはそうある。


「えっと。じゃあアクヤ様って」


 多分ホムラが正解。


「……ッッ」


「ッッッ」


 と思った瞬間。コヲリとホムラが俺を抱きしめた。


「……大丈夫です。……私はアクヤ様の傍を離れませんから」


「あたしだって。ずっとアクヤ様の性奴隷だからね?」


 それが叶わないことを俺は知っていて。


「ありがとな」


 こんなことしか言えない自分が情けない。しかし暇もいいところだ。スマホは使いたい放題だが、今は充電中。


「ほい」


「あの。このお金は?」


 キョトンとホムラが首をかしげる。


「科学雑誌買ってこい。ムートンな」


 サリエンスの方は上級者過ぎて俺には理解が難しい。


「病院まで来てそんなもの読まなくても……」


「俺は何時か宇宙が真空崩壊して全部台無しにならないか悩んでいるんだ」


「しんくーほーかい?」


「ネットのAIに聞いてみろ。バカでもわかるように説明してください、って言い添えてな」


「はーい」


 とか言いつつ、ホムラは科学雑誌を買いに行く。多分だが病院内の店にも売ってるだろ。


「……アクヤ様……あーん」


「あーん」


 で、クッソ甘ったらしい桃を食って満足。決して否定はしてないぞ。俺だって桃缶は大好きなのだ。


「……ところでなんで自律神経失調症なんかに」


 言えるわけねーだろ。


「まだそうと決まったわけじゃないし。熱中症の可能性もワンチャン」


「……空調の利いた劇場でですか?」


 苦しい言い訳か。だがバラすわけにもいかんし。あー、面倒くさい。もういっそ犯してしまおうか。俺の性欲の我慢が今回のことを引き起こしたわけだし。……って……いかんいかんいかん。落ち着け九王アクヤ。お前は処女のままヒロインを主人公に受け渡す義務がある。さすがにここで中古にするわけには。


「……アクヤ様?」


「なんだ?」


「……もしかして私たちは迷惑ですか」


「なわけねーだろ」


「……でもストレスですよね?」


「お前らが原因なわけじゃねーしな」


 他に言えねー。朝三暮四でG行為してるとかどう説明すれば穏便に着地できるんだ?


「なわけで俺はお前らにはストレスは感じていない。っていうか、ここで俺を見放す気か? コヲリ?」


「……いえ、……それは」


「お前の飯は美味しいんだから。いて貰わなくちゃ困るぞ」


「……はい。……精一杯務めさせていただきます」


「それでいい」


 自然と彼女の頬をさすっていた。真っ赤になるコヲリ。一丁前に照れているのか。可愛いところもあるじゃないか。


「……アクヤ様はズルいです」


「どこら辺がコンプライアンス違反だ?」


「……カッコイイところ」


 正気かお前。いや正気なんだろうな。たしかに九王はイケメンだけどさ。


「アクヤ様ー! 雑誌買ってきたぁ……よー……?」


 で、元気よく入ってきたホムラは俺と、俺に頬を触られているコヲリを見る。姉が口説かれたかのように見えただろうか?


「そのー……失礼しました」


「……誤解ですッッ!」


 で、あわあわと慌てているコヲリは退室したホムラを追いかけて、言い訳に奔走する。

「……ですから違います」

「……アクヤ様に可愛がられていただけで」

「……可愛がられていたとはそういう意味ではなく」


 などなど。いつもクールなコヲリが慌てているのはちょっと微笑ましい。


「ところで性欲はどうしよう?」


 トイレでするしかないよなー。悲しい童貞の真実。っていうかナースさんとかも見ても思ったけど、やっぱりカホル、コヲリ、ホムラ、マキノは規格外の美少女だ。さすがエロゲーヒロイン。物が違うぜ。全員可愛いし魅力的だし俺の従順だし。童貞としてどうとも思わないとか無理ゲーだろ。これを犯さなかったから、結果としてストレスが溜まっていたとか、ヤサイ人より猿だな俺は。


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― 新着の感想 ―
アクヤ、いい加減腹を括れ。これ以上モダモダしてるのは男らしくないぞ
桃缶あーんとかイチャついてていいですね。 次はカホル→コヲリ→ホムラでイチャつき回が進んでいくのかなー。 キスは初めてじゃないんだし、口で処理もおっけーじゃないかな?(強引)
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