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ガリ勉の俺がエロゲーの竿役に転生したが童貞すぎてラブコメは無理  作者: 揚羽常時


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第5話:朝起きたら


「むに……」


 朝起きたら、ちょっとだけ慣れた寝室だった。昨日はホムラと一緒に寝たのだが、起きたらベッドに一人だった。


「くあ……」


 欠伸をしながらダイニングに顔を出すと。


「あ、アクヤ様」


 エプロンを付けているホムラが俺を出迎えた。しかもエプロンからはみ出ている肌色の多さよ。


「裸エプロン?」


「いえ。下着エプロンですけど」


「そっか。よかった」


「裸エプロンが好みならそうしますけど」


「いえ。下着エプロンでも十分エロいので大丈夫です」


「アクヤ様に喜んでほしくて」


「無理はしなくていいからな?」


「あたしは女性として魅力ないですか?」


「そんなわけないじゃん」


「でも……昨夜」


「手を出すタイミングを計ってるだけ。別に性奴隷を手に入れたからって即日手を出さなくてもいいでしょ?」


 とかいいつつ心臓がバックンバックンだ。俺は童貞なのでぶっちゃけそういうことには興味あるししたいんだけど、それを純情が許さない。


「アクヤ様さえ望めばあたしは何時でもいいですからね?」


「要熟考ということで」


 童貞にはキツイ仕様。


「で、朝御飯作ってくれたんだ」


「簡素なものですけど」


「嬉しいよ。ありがと」


 そうしてシャクリとトーストを食む。


「あ、親には俺に滅茶苦茶にされて淫乱肉奴隷に堕とされましたって報告していいからな」


「してないのに……」


「一応俺の親の御機嫌を取って俺の性奴隷になる……って言う体裁だろ? つまり後は俺たちが滅茶苦茶やっていますって自己申告すれば万事抜かりなく」


「アクヤ様はあたしたちを抱く気が無いということですか?」


「まぁね」


 トーストをシャクリ。それからコーヒーを飲む。


「その……お姉ちゃんも……カホルも?」


「そりゃ抱けるなら抱きたい。滅茶苦茶にしていいならしたい。けれどその度胸が俺には無い」


「三人ともアクヤ様の性奴隷ですよ?」


「ああ、はい。覚悟が決まったら抱きます。ソレで勘弁して」


 スクランブルエッグをモグモグ。サラダをシャクシャク。


「それで今日はどうしましょう?」


「ダラダラする」


「春休みは宿題もありませんしね」


「勉強でもするか?」


「アクヤ様の口から勉強?」


 まぁそうなるよな。


「勉強されるんですか?」


「適当に。そこそこな」


 あと数日で二年生の授業も始まる。予習復習は大切だろう。


「あたし勉強できなくて」


「大丈夫だろ。俺が養うし」


「そ、それって……結婚……ですか?」


「愛人でいいか?」


「奴隷でもいいですよ?」


 それは既になっているだろ。にしても可愛らしいなぁ。ホムラは。エロゲーヒロインなんだから当たり前っちゃその通りだけど。赤い髪の美少女。御胸は少し残念だけど、俺は貧乳も巨乳も等しく愛するジェントルマン。


「ご馳走様でした」


 そうして朝ご飯を食べ終えて。俺は勉強にとりかかる。勉強机は私室にあるし、教科書と参考書もあった。勉強に不自由は存在しない。そのまま集中する。


「……あのー……アクヤ様?」


 言われて、ハッと意識が戻る。見れば勉強に集中している俺にコヲリが声をかけてきた。


「あ、すまん。集中してた。なんだ?」


「……お邪魔して申し訳ありません。……お茶でもいかがでしょう?」


「そうだな。貰おうか」


 言われてダイニングに顔を出す。カホルとホムラはいないのだろう。部屋にはコヲリと二人だけだった。


「……お飲み物を用意させていただきましたが何がよろしいでしょう?」


「そーだなー」


 少し考えて。


「梅昆布茶とかあるか?」


「……ございますよ。……しばしお待ちを」


 そうしてお茶を淹れてくれる。そのお茶を俺はじわーッと飲んで、温まる。春も中ごろ。段々暖かくなっては来ているが、それでもふとした瞬間に寒気を感じる。


「……ホムラちゃんの身体はどうでしたか?」


「えーと」


 ここはなんというのが正解なのだろう?


「とっても気持ちよかったよ」


「……ホムラちゃんは胸がコンプレックスですが……ちゃんとアクヤ様のお相手を務められたでしょうか?」


「うん。まぁ」


「……そうですか。……よかったです。……いつもはパッドで胸を誤魔化しているのでアクヤ様の御機嫌を損ねるのでは……と気が気ではありませんでした」


「可愛かったよ。ホムラは」


「……ありがたい御言葉です。……私たちはアクヤ様の奴隷ですのでどんな命令も聞く所存にございます」


 とは言われても俺の童貞が疼いて、女の子相手にまともに会話もできないんだけど。


「……普段から勉強はされているのですか?」


「いや? この前から始めた」


 俺が成績最低クラスの六組にいるのはコヲリも知っているだろう。ちなみにカホルは一組でトップ。コヲリは二組で、学年でも上の方。俺とホムラの頭が悪すぎるってだけなんだが。


「カホルとホムラは?」


「……買い物に行くと言っていました。……とはいえ……全員でアクヤ様の傍を離れるのはうまくないので、私が残りましたが」


「一緒に出掛けてよかったのに」


「……その……アクヤ様がムラムラなさったらお相手が必要ですよね?」


「それは……まぁ」


「……ホムラちゃんと違って……私は胸有りますから」


 うん。知ってる。ゲーム設定はよく覚えている。


「……今夜は私にしませんか?」


「いいけど。乗り気だね?」


「……ホムラちゃんから……アクヤ様は紳士だと自慢されまして」


 まぁ何もしていないので紳士といえば紳士かもしれないけど。童貞拗らせすぎて女子に手が出せないだけだけど。まぁそれはいいか。


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