第47話:マキノのグラビアデビュー
「くあ……」
マンションから車で駅まで。それから四人で学校近くの駅まで。その後は少しだけ距離を置いてカホルとコヲリとホムラの三人が仲睦まじく登校しているのを俺は背後から見ている。やはり痴漢対策に俺が一緒の電車に乗るのは必須だが、学校では俺もラリルトリオも知り合いでしかない。一緒の登校は難しいだろう。と思っていたのだが。
「カホルさんだ」
「コヲリさん。素敵だ」
「どっちが二條ホムラ?」
三人は既に学内の名物になっており、男子からは性的な目で見られている。その三人が俺の性奴隷だと大声で叫びたい気持ちはあったが、まぁ迷惑になるので、それはしないとして。
「アークヤッ!」
そんな俺の独占欲ツヨツヨな理不尽を理解しているのか。いないのか。小比類巻マキノが俺に声をかけてきた。コイツとも縁が出来たのは嬉しいことだが、セフレなんだよなぁ。あとこの世界ではヒロインで人公のお相手。
「さっそく昨日青年誌で掲載されちゃったね?」
グラビア撮影のことを言っているのだろう。水着を着て撮られた写真。それが青年誌に載ることになっている。これでバズればいいのだが、世の中はそんなに甘くない。とりあえずは知名度を上げるところから、とか思っていると。
「小比類巻さん……」
仲睦まじく一緒に教室に行って、それから席につく。そのマキノに、一人の男子が声をかけた。
「どうかしたん?」
ギャルっぽく応対するマキノ。ニッコリ笑顔で、何とも思っていませんよみたいな。
「そ、そそそ、その、これ……」
青年誌を持ってきていて、それをマキノに見せていた。開かれたページにはアズキと銘打たれたグラビアアイドルが映っている。とはいえ顔ももろに出ているし、マキノだと特定するのは簡単だろう。
「あー。買ってくれたんだ? 嬉しみー」
こういうエチエチの写真は男子の好きなものだ。実際に話しかけた男子も興奮しているのだろう。とても性的な目でマキノを見ていた。
「お、お、応援しています!」
「ありがとー。嬉しいな」
何とも思っていませんよ。そんな感じでマキノはサラリと流す。
「何々ー? なんかあった系?」
「あ、の、小比類巻さんが」
「ちょ、これ小比類巻さんじゃん!」
「マジで!? グラビアアイドル!?」
特に隠すつもりもなかったのだろう。ニコニコと微笑んで、マキノは普通に対応していた。クラスメイトがグラビアデビュー。そのことは学校を激震させ、そうして学内の男子は青年誌を買うために速攻した。
女子は「男ってバカねー」みたいな感じだったけど、それでもマキノのエチエチ写真に文句はつけられないらしく。
「ふわー」
次の日になると、学校の男子でマキノのグラビアが掲載された青年誌を持っていない奴がほぼいないほどだった。プレプロ所属というのも大きいだろう。しかもHカップで、スケベな水着を着たエチエチだ。男子の股間は天元突破だと思う。っていうか俺がそうだし。
「…………」
「…………」
「…………」
「…………」
「…………」
クラスメイトはマキノに興奮して彼女をチラチラと見る。さすがにこれで俺にパンチラをするわけにはいかないのか。授業中もマキノが大人しくなったのは俺にとってもメリットではあったが。
「グラビア撮影ってどんな感じ?」
「っていうかプレプロによく入れたよね?」
「もしかしてスカウト?」
男子はもうマキノに夢中で。彼女のエチエチ写真を見るためなら青年誌くらい買うぜ! みたいな勢い。そのマキノと俺がセフレであるのはここでは言わない方がいいのか。
「マジでエッチじゃん。水着ってエロくね?」
「だよなー。小比類巻さん胸デカいし」
「太もももむっちりしていて抜けるよなー」
まぁ男子がバカだということは俺も肯定するのだが。実際に俺もマキノのグラビア写真には興奮をしているし。
「アクヤはどう思ってんの?」
「エロイ」
「それ誉め言葉?」
「難しいところだな」
嘘です。エッチです。誉め言葉です。
「アクヤぁ♡」
で、ひたすらエロい目で男子から見られたマキノは俺を欲していた。今日は俺の部屋に泊まるということで。親にも友人宅に泊まると連絡したらしい。まぁそれは俺にはどうでもいいのだが。
「エチエチしよ?」
「今頃お前のグラビア写真で抜かれてるぞ」
「それはアクヤには関係ないじゃん?」
関係ないわけじゃ無いが。俺としてもマキノのエチエチには興味があって。
「じゃあ確かめてみる?」
挑発するようにマキノは俺のシャツを着て、その襟をビヨンと伸ばす。大きな胸の谷間がシャツから零れて、そのまま俺を性的に興奮させる。
「アクヤになら……いいよ?」
だからソレがだな。
「アクヤ様?」
ニッコリ微笑んでいるカホルには悪いが、俺は何もしとらんじゃないか。
「じゃああーしとカホルで挟むとか。どう?」
ヘブンか。ここは。そんなわけで。俺はマキノに自重を促し。そうしてエチエチは回避した。危なかった。あのまま行っていれば俺はマキノを抱いていただろう。
「でもさー。アクヤって紳士すぎてあーしとしても不安にはなるんだよ?」
だからそれはどうにかしてもらうとして。
「カホルも不安だよね?」
「否定は難しいけど……」
そういうことを下着エプロンで言われても説得力が無いんだが。
「とにかく!」
立てよ国民! とでも言わんばかりにマキノが演説する。
「アクヤはもっとエッチでいいっしょ!」
まぁ、それも否定は難しいが。とはいえだ。
「とにかくエッチはしません」
「童貞だから?」
犯すぞこの野郎。
「本当にこのおっぱいを揉みたくないの?」
「………………超揉みたい」
「だしょー?」
うん。まぁね。そりゃね。揉みたいよ。揉んで揉んで揉みしだきたいよ。けれどそれをしていいのはこの世界の主人公だけだから。俺は唇を噛んで耐えるのみだ。性欲にだって限界はある。
「失礼」
と席を辞し。トイレに行って一ラウンド。マキノのグラビア写真を思い出しながら一発抜く。そうでもしないと暴れ狂う性欲を鎮められなかった。まじで九王の性欲は強すぎる。女と見れば発情するとかどんだけだよ。
「ねぇぇ。アクヤぁ。今日は一緒に寝るっしょ?」
「そうだな。今日はマキノにするか」
「いっぱい恥かかせてね?♡」
いやだからそういうことはだな。




