第19話:カホルを抱きしめる
「ただいま帰りました」
俺がコヲリとホムラの手料理を食べて大絶賛していると、カホルがマンションに帰ってきた。もうアルシの家で食べてきたのだろうか。主人公と恋仲が進んだのなら嬉しい限り。やっぱりこんな寝取り男じゃなくて純情な男子と愛を育むべきだよな。
「お帰り。ご飯は?」
「食べてきていませんので。コヲリ。お願いできる?」
「もちろん。既にメッセで知ってるし」
「食べてこなかったのか?」
「早く帰りたいので、飯だけ用意して後はサヨナラです。皿洗いをするように厳命はしましたが」
どうやらこの世界の人公アルシは相当ズボラなようだ。春休みになってから両親が海外赴任でヨーロッパへっていう設定は知っているが。まぁ実際に一人暮らしで高校生が一戸建てを管理するのも無茶な話か。そこはカホルたちのフォローでどうにかなるだろう。
「アクヤ様」
「何?」
「抱きしめていいですか?」
「…………構わないけど」
童貞にはキツイ仕様。しかもカホルはHカップの爆乳だから接触すると大きな胸が俺の理性を狂わせる。けれどそんな俺の純情を知らないカホルは、ダイニングで飯を食っている俺の背中から抱きしめてくれる。
「はぁ。アクヤ様の匂い。抱き心地。筋肉。」
筋肉はまぁ。ついている方だけど。背中に押し付けられている二つのふくらみが俺をダメにしてしまう。これはもう後でトイレに引きこもってレディファイトだな。レディは付随しないけど。
「何か不満でもあった?」
アルシのことを憎からず想っているカホルなら、彼のお世話はむしろ嬉しいことだと思うんだけど。背中を押した俺もちょっとだけ幸せになれる。寝取られの感情を肯定しなければな!
「手のかかる弟を抹殺したい気分です」
「それって人公のこと?」
「他に誰か該当しますか?」
まぁしないんだけど。あれー? カホルって人公を何とも思ってないの?
「はい。カホル。アジフライ」
と、ご飯と味噌汁と少しのおかず。
「ありがとうございます。コヲリ。お世話掛けます」
「いえいえ。今日はご苦労様でした」
「水曜日はコヲリに任せましたからね?」
「分かってる。まぁ上手くやりますよ」
で、金曜日がホムラの番だ。火曜日と木曜日が非番。
「あのー。カホルさん?」
「何故にさん付けですか?」
いや。背中に膨らみが当たってる。
「ご飯を食べましょう」
「そうですね。そうするべきですか」
そうして俺から抱擁を解いて、カホルはアジフライの食卓を囲む。うーむ。それにしても立派なおっぱい。アレがさっきまで俺の背中に。いかんいかん。カホルの胸は人公のものだから……。こんなクソ童貞が望んでいいわけもない。そうして俺は食事を終え。二條姉妹に皿洗いを任せ。それから洗ってもらった風呂に入る。もちろん施錠はして。
「アクヤ様……」
全員が風呂に入った後。今日の添い寝の相手にカホルを選び。そうして二人でベッドに寝転がる。
「アクヤ様。今日はすみませんでした」
「何が?」
「アクヤ様の奴隷でありながら別の男の世話をするという」
「ま、いいんじゃない? 一応幼馴染でしょ?」
「あくまで一応……ですけど」
「今こうして添い寝してくれてるから許す」
「ちょっと動いていいですか?」
「構わないけど」
何をするつもりだろう? もぞもぞと動いて、水平面に限って、頭部の位置をズラし、カホルは俺の頭部を胸にかき抱いた。俺の顔が爆乳に埋もれて、そのまま圧倒的なプレッシャーに押し包まれる。
「カホル?」
「前にマキノからおっぱいアイマスクが好評だったと聞きまして。私の胸もカップはマキノと一緒ですし。喜んでくださるかな、と」
「嬉しいけどさ」
「このままやっちゃいます?」
「それは勘弁して」
童貞にはキツイ感じだ。
「その。私たちを抱きませんけど。不満が御有りですか?」
「無いわけじゃ無いけど……」
「仰ってくだされば直します。いくらでも修正してください」
「だからさ。俺はカホルにもコヲリにもホムラにも幸せになって欲しいの」
「それは……もう幸せですよ?」
俺の性奴隷の身にやつしていて?
「きっとカホルにも好きな人が出来る」
人公アルシとかね。その時にカホルと人公の脳破壊をさせないために俺は立ち回っているのだ。
「あの……例えばですけど。アクヤ様に惚れていると言えば……」
「あるわけないじゃん。金で身体を買ってる男なんて」
「…………」
「ああ、でも、おっぱいアイマスクは気持ちいい。これは……ダメになる」
なにか子宮に包まれている赤ちゃんの気分。そのまま俺は眠りにつく。胸が大きいのに反則的なまでに細い腰のカホルを抱きしめて。顔が乳圧で潰れて、そのまま安らぎの中で夢を見るのだった。
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【カホル視点】
「えーと」
アクヤ様が睡眠についたのはいつものことだけど。手を出されなかったのもいつものこと。彼の頭部を抱きしめて、そのまま無駄に大きく育った胸で包み込む。幸せそうに眠っているアクヤ様には悪いんだけど。
「アクヤ様……」
私はアクヤ様の額にキスをする。そして赤面する。本当は彼に襲われたい。抵抗できない私を蹂躙してほしい。レイプ願望があるわけじゃ無いけど、理想的なたくましい男性に襲われて「お前は俺のモノだ」って証を刻まれることに私は憧れている。その点で言えばアクヤ様はマストだ。学校でのイメージは傲岸不遜みたいな感じだったけど、彼の性奴隷になってわかる。アクヤ様は純情で、お優しい人で、けれどたくましい人。アレの大きさもデッッッッッって感じだし、正直女の子なら誰でも惚れると思う。イケメンだし。御曹司だし。私たちは性奴隷だから、彼に苦言を呈すわけにはいかないんだけど。アクヤ様が完全に眠っていることを確認して、それから彼の股に手を添える。
「はぁ。はぁ。はぁ」
まだ活ホッキもしていない彼のアレをパジャマ越しに触覚で察知し、そのまま私は発情する。できうるならばそのアレで私をアクヤ様の所有物だと宣言してほしい。
「ん……はぁ……はぁ」
息が荒くなる。想定外に育ったバカデカい胸にアクヤ様の吐息がかかる。その吐息を胸で感じて。ついでに手を這わせてアクヤ様のアレを布越しに理解する。もうアクヤ様は寝ている。なら私がすることをアクヤ様は認知しない。興奮のまま自分の股に手が伸びた。




