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ガリ勉の俺がエロゲーの竿役に転生したが童貞すぎてラブコメは無理  作者: 揚羽常時


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第129話:最近のヒロインは


「……ん♡ ……んぁ♡ ……美味し♡」


「お姉ちゃん! 終わったなら代わって!」


「……はいはい。……三人でローテーションですもんね」


 何のことかって? 黙秘を貫く。ほら。朝飯がローテーションで美味しかったんだよ。きっとな。


「はぁ」


 俺の中のビーストが抑えられて、なんとか人間としての尊厳を取り戻す。なにか大事なモノを失くした気になったりもしたが、気のせいだと自分に言い聞かせる。


「それでは準備しますよ」


 さすがに学校にくらい行かないと世の中は回らない。


「ところで最近人公のところに行っていないみたいだが……」


「行く理由も無いですしね♪」


「……私は拒絶されましたから♪」


「あたしなんて絶交してるし♪」


 もはやヒロインたちに人公はアウトオブアイエリアらしい。ま、今更俺もヒロインたちを人公に譲るつもりはないが。全員幸せにする。それは最初から立てた誓い。その上で、あんな奴に任せてはおけない。


「「「アクヤ様♡」」」


 三人に手を引かれて、俺はマンションを飛び出した。車で駅まで送迎され、そうして電車に乗る。


「レッドアーカイブの件だが」


「……納品しました」


 もう……?


「……えっへん」


 褒めて褒めて~とコヲリが目をキラキラさせる。


「いい子いい子」


「あたしも収録終わったよ?」


「いい子いい子」


「うー。私だけ何もできてない……」


「勉強できてるだろ」


「アクヤ様に勝てないし」


 お前。一体何と戦ってるんだ?


「コヲリはイラストレーター。ホムラはVキューバー。マキノもグラドルでしょ? 私だけ付加価値が無いよー」


「おっぱいがあるじゃん」


 俺の発言じゃねーぞ。ホムラだ。


「アクヤ様はおっぱいとVキューバーならどっちが好きですか!?」


 なんて無益なトロッコ問題。


「どっちも好きだ」


「あえて。あえてどちらかを選ぶなら」


「黙秘権を行使する」


「アクヤ様~」


「アクヤ様ぁ……」


 カホルとホムラがああんと抱き着いてきた。俺は人間のクズなのでヒロインは平等に愛するのだ。


「ところで先日の件ですけど」


「ん。ああ。退学処置でフィニッシュ。さすがに殺人未遂となるとなー」


 前世でも頭勝ち割られて死んだし。あのまま殴られていると今度は何処に転生するのやら。


「今日はコヲリとホムラの番だな」


「……えへへ」


「えへぁ」


 でコヲリとホムラが俺の両腕に抱き着いて、ニヤニヤとだらしなく相好を崩している。カホルはそれを隣で見ていた。そうして駅でマキノとも合流して、イチャイチャ喧々諤々しながら独占欲と愛情と愛しさと切なさについて心強く弁論していると。


「カホル!」


 声をかける男子一名。


「あら。アルシ」


 どこにでもいるモブ一号。人公アルシの登場だ。


「そんな奴に近づくな。自分から格を下げるなんて馬鹿のすることだぞ」


「ええ、ですから近づかないでね?」


「はぁ? ボクが言っているのは……」


「何かアクヤくんを貶める根拠でもあるんですか?」


「ソイツは最低な奴だ。暴行事件の主犯だぞ?」


「そのことを糾弾するのは学校側から禁止されていますし」


「ボクにはわかるんだよ。ソイツはどうしようもないんだよ!」


 まぁ今更何を言われようと、俺から言える言葉も無いのだが。バカらしすぎて相手をするのも疲れる。それはヒロインたちも同様なのだろう。


「ところで昼休みですけどー」


「カホル!」


「……五人で学食行きませんか?」


「お、いいな」


「あたしうな重食べたい!」


「あーしは油淋鶏定食かなー」


 マジでウチの高校何でもあるな。


「コヲリとホムラと小比類巻さんもバカじゃないのか!? そんな男に価値なんてないだろ! もうちょっと現実見ろよ!」


 登校の道すがら。ヒステリックにわめく人公。その姿が周りにどう見えているかは思考の外らしい。


「くく。必死だな」

「しょうがないよ」

「偽乳隊長に騙されたくらいだし」

「童貞だよね~」


 周りの生徒がクスクス笑う。それで激昂した人公が真っ赤になる。


「九王ぉぉ。ボクの幼馴染に近づいて無事で済むと思ってないだろうな」


「現金書留と抗議文は受け付けているぞ」


「殺してやるからな」


「殺人予告か。言論の自由は認められているが……」


「カホルたちに近づくんじゃねーよ!」


「もう遅い」


 すでに手を出してるし。そもそもこの世界の人公にコヲリとホムラを救えるとは思えないし。マキノに至っては無関係もいいところ。カホルはレイプ直前まで追い詰められた。そんな奴に俺の大事なヒロインたちを任せるのは気が引ける。コイツ等は俺が幸せにする。


「調子に乗るなよ! 後悔するからな!」


「怖いなー。カホル。俺のこと守ってくれるか?」


「うん♪ アクヤくんを守るためなら私何でもするから♪」


「……私もですよ」


「あたしも」


「あーしなんてヤサイ人が襲ってきても大丈夫だよ!」


 竜玉でも不可能なことをやってのけるというのか。


「だからさー。アクヤくん。昼御飯は私の隣に……」


「……私だって望んでます」


「あたしはこの前譲ったじゃん!」


「じゃあ間をとってあーしがだね」


「「「何の間!?」」」


 そうしてイチャイチャしながら俺は登校していく。さすがに学校内では風紀の問題もあるので腕に抱き着くのは無しだが。でもそれでも同じクラスのホムラとマキノは嬉しそうだ。


「くぅ! 勝ったと思わないことね!」


「……この借りは返しますよ」


 夜にな。とりあえず授業を受けて、それから昼休みにまた合流しよう。そうして後はイチャイチャすればいいだろう。暮れの四回もあるし。ヒロインたちには俺の中の獣を調教してもらわなければならない。アレ? もしかして俺ってMか? 調教ってパワーワード。


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アルシ、遅刻少なくなってきたか。
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