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99. 99枚の男

 

「おい……この後、どうするんだよ?」


 塩太郎達は、現在の拠点のハラハラ城塞都市に戻って来ている。


 最後まで、アンに、ベルゼブブを倒す前に、絶対、ハラダ家、ハラ家の者に手を出したらいけないと、釘を刺されて。

 しかも、ブリトニーには、日本人のオチンチン小さいから、チ〇コスライスで、オチンチン100枚にスライスできるかなと、ニヤリとされて。


「まあ、ハロハロには、暫く近寄らない方がいいわね」


 シャンティーが、塩太郎の問い掛けに答える。


「そしたら、剣神の称号をゲットできねーじゃねーかよ!」


「ベルゼブブを倒した後で、どうせハナと戦うんだからいいじゃない?」


「それじゃあ、嫌なんだよ!とっとと俺は、剣神になりたいんだよ!

 そして、ハナに挑む前には、剣聖になっておきたいんだよ!」


 塩太郎は、駄々をこねる。


「アンタ、分かってる?今の実力じゃ、アンに一太刀も入れれないのよ?

 ハロハロ城塞都市に乗り込んだ瞬間に、アンに通報されて、止められるのは目に見えてるわね」


「じゃあ、どうすればいいんだよ?」


「ハラダ家、ハラ家の人間の中で、『漆黒の森』から離れてる者を狙えばいいのよ!」


「えっ!? そんな奴居るのか?」


 シャンティーが、有り得ない提案をしてきた。


「剣聖ハラ・クダシ。現在、冒険者ギルドランキング2位に付けてる、『鷹の爪』の団長よ!」


 よく考えたら、シャンティーに、そんな話を聞いてた気もする。


「そいつを倒して、まずは剣聖になれって言うんだな?」


「ハラ・クダシは、2人居るうちの剣聖の中で、序列1位。ハラ・クダシを倒したら、実質、ハラダ家、ハラ家の中で、ハナを除いて一番強いという事になるわね!」


「なるほど、まずは、そいつを殺せって事だな!」


 塩太郎は納得する。ハラダ家、ハラ家から出てる者を殺したとしても、アンさんは怒らないと思うし。


「はあ? 何言ってんのよ!アンタ?『鷹の爪』と、私達『犬の肉球』は、提携を結んでいて、『鷹の爪』は、エリスポーションを定価の2倍の値段で買ってくれる大切なお得意様なのよ!

 その提携先の『鷹の爪』の団長を殺していい訳ないでしょ!」


 なんか、定価の2倍とか訳の分からない事を言ってるが、この場はスルーする。


「だけど、薩摩の末裔は、仲間の仇なんだよ!」


「何、言ってんの?アンタ? 私達『犬の肉球』も、アンタの仲間じゃないの?

 その仲間の、提携先の冒険者パーティーの団長を殺すって、アンタ……本気に言ってる訳じゃないわよね?」


「そ……それは……」


「アンタ分かってるの?私は、命の恩人なのよ?アンタがダンジョンで死んでたのを、生き返らせたのは、誰か覚えてる?」


「ああ……」


 塩太郎は、伏し目がちに返事をする。


「そう。私よね! その命の恩人の言う事も聞けない男って、どんだけ恩知らずなのかしら?」


 シャンティーは、塩太郎の目の前までフワフワ飛んで来て、少し高い場所から塩太郎を見下して偉そうに言う。


「チッ!分かったよ。そのハラ・クダシだっけ?毎日、腹を下して下痢ピーぽい野郎は、殺さないでおいてやる!

 その代わり、絶対に倒して、剣聖の称号だけは頂いてやるぜ!」


「そうね! それが正解よ!

 段取りは、私が付けておくから今日は解散よ!

 ハラ・グダシとの戦いに備えて、今日は、早く休みなさいな!

 ブリトニーに虐められて、相当、神経すり減らしたんでしょ!」


 そう。塩太郎は、相当、ブリトニーに神経をすり減らした。

 あのサイコニャン娘はヤバ過ぎる。

 普通に、『ハナを虐めた罰ニャ!』とか言って、手足を斬られ、塩太郎はダルマにされてしまったのだ。

 しかも、斬られる前に、いつの間にか服を脱がされて、チ○コの大きさまでチェックされてたし……。


 しかも、服を脱がされる手も、剣筋も全く見えなかった。

 剣神を100年続けて、剣鬼の名誉称号を貰ったというのは、伊達ではない。

 流石の塩太郎でも、ブリトニーが剣神だったら、挑む事を諦めたであろう。

 だって、挑む度に、チ○コを100枚にスライスされてしまいそうだし。


 まあ、もしかしたら、99枚かもしれないけど。


「この大きさは、100枚難しいかもしれないニャ?」と、本気で考えてたし……。


 まあ、この世界にはエリクサーがあるから、チ○コを99枚にスライスされても元通りにくっ付けられるのだけど。


 だけれども、何枚かくっ付け忘れて短くなる可能性も、無きにして有らず……。

 塩太郎的に、これ以上、チ○コが短くなるのは死活問題なのだ。


 だって、アンさんやハナやエリスに、可愛いオチンチンとか言われてしまったし……。


 兎に角、今回、手足をくっ付けて貰えたように、チ○コもくっ付く。

 だけれども、男としての尊厳はズタボロにされちゃうのだけどね。


 てな訳で、塩太郎は、ブリトニーが現在、剣神では無い事に、とても安堵したのだった。


 だって、ブリトニーが現在、剣神だったら、『俺は、剣神になる!』と、言った手前、挑む羽目になってたから。


 ーーー

 99話目で、見事、『99枚の男』を書けました! 計算通りです。

 凄いと思った人は、☆☆☆☆☆押してね!

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