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89. 神とケンカしちゃう幼女

 

 ハラダ・スエキチが持つ日本刀レプリカ『白蜘蛛』は、言わずと知れた、佐藤 塩太郎をこの世界に転生させた神獣アラクネのシロが打った日本刀レプリカである。


 この世界に現存する『白蜘蛛』は、僅か30振り。

 限りなく、聖剣に近い日本刀レプリカである。


 天才鍛冶師のシロが、この世界で活躍したのは、ほんの僅かな年数だけ。

 しかも、現れては消えてを繰り返し、実質、南の大陸で過ごした期間は、時間に換算すると3ヶ月ほどと言われている。


 その短い期間に、『白蜘蛛』を、30振りだけこの世界で売り捌き、冒険者としても、所属した冒険者パーティー『白鯨』は、ギルドランキング10位入りする偉業を成し遂げた。


 そんなシロに、スエキチが出会ったのは、ハロハロ城塞都市で、日課の散歩をしてた時。


 その当時、シロが所属する冒険者パーティー『白鯨』は、ハロハロ城塞都市の隣のハラハラ城塞都市に拠点を置いていたので、ハロハロにもよく訪れていたと思われる。


 そして、散歩中だったスエキチは、当時、たまたまハロハロ城塞都市に訪れていた、シロのご主人様セドリックが持っていた、異様な魔力を放つ日本刀レプリカに目が奪われたのであった。


 その日本刀レプリカは、見るものが見れば、鞘の中にしまわれていても解るぐらい、ヤバ過ぎる業物であったのである。


 スエキチは、すぐに行動に移す。

 その当時では破格の1億マーブルを積み、シロのご主人様セドリックから、日本刀レプリカ『白蜘蛛』を買い取ったのだ。


 そして、その『白蜘蛛』は、スエキチの読み通り、聖剣に限りなく近い名刀だと言う事が解り、ハラダ家、ハラ家は、急いで現存する『白蜘蛛』を、金に糸目をつけず、全てかき集めようとした。

 不倶戴天の敵、異界の悪魔サルガタナスを倒す為にね。


 まあ、そんな事をすれば、すぐに噂は広まる。

 世界最強の侍集団、ハラダ家、ハラ家が『白蜘蛛』を必死で掻き集めているのだ。そんなの名刀に決まってると。


 それにより、世界中の日本刀レプリカコレクターが、『白蜘蛛』を手に入れようと動き出す。

 瞬く間に『白蜘蛛』にプレミアがつき、20振り集めた所で、ハラダ家、ハラ家でも入手が困難になってしまったのだった。


 現在、ドワーフ王国直営店に置いてある『白蜘蛛』も、一応、値段は付いてるが非売品だったりする。

 世界一の武器屋を自称するドワーフ王国直営店に、『白蜘蛛』置いてないと格好悪いしね。


 そんな『白蜘蛛』の秘密なのだが、後期の作品になると、この世界では存在しない筈のオリハルコンが少量だけ使われてたりする。

 そう、聖剣エクスカリバーと同じ素材が、ほんの少量だけ使われているのだ。


 その為なのか、後期の作品になればなるほど、よく斬れる。


 因みに、スエキチが使ってる『白蜘蛛』は、シロのご主人様から直接買った初期の『白蜘蛛』ではなく、オークションで勝ち取った50億マーブルの『白蜘蛛』だったりする。


 まあ、そんな『白蜘蛛』なのだが、今回の戦いで一応、異界の悪魔サルガタナスの土魔法バレットを斬り裂く事に成功した。

 元々、この世界にあった業物でも、土魔法バレットを弾く事は出来ても、斬り裂く事は、決して出来なかったというのに。


 それだけでも、『白蜘蛛』の有能性が解るというもの。


 そして、一番斬れると言われる後期の『白蜘蛛』による、渾身の一撃が、元剣聖スエキチにより、異界の悪魔サルガタナスに振り落とされたのである。


 異界の悪魔サルガタナスは、『白蜘蛛』によって、斬り殺されてしまうのか?それとも、全く通用しなく斬れないのか?


 塩太郎が所有する村正に手を加えて、異世界に持ち込まれる前に、聖剣に昇華させてしまう程の天才鍛冶師シロ。


 唯一、神に勝つ事が可能と言われる種族アラクネによる最高の一振。


 まあ、ギリシア神話で、アラクネが女神アテネに勝ったのは、織物勝負なのだけど。

 しかし、神に勝った事実は変わらない。


 神に対しても、平気で喧嘩を売っちゃう種族であるシロが打った日本刀レプリカ。


 結果も何となく分かるよね! だって、悪魔より神の方が格上だし。

 所詮、悪魔王ルシファーでさえ、元々、神に仕えてた堕天使だし。


 次回、スエキチ爺さん、異界の悪魔サルガタナスを叩き斬る! じゃなくて、塩太郎VSタコ侍キングの話が、まだでした。



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