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第7話 メイドのプレメイ
「はあ、はあ。」
ようやく建物についた。
あとはこの扉を開けるだけだ。
「インテガー様。お待ちしておりました。」
建物の中に入ると受付の人に声を掛けられた。
「あの……。」
「使用人の紹介の件ですね。わが校には優秀な学生が数多く在籍しております。」
どうやら話が伝わっていたみたい。
「私からぜひ推薦したい学生がいるのです。」
推薦したい学生?
誰だろう。
「プレメイ、こっちへいらっしゃい。」
「はい、先生。」
えっ、受付の人先生だったの?
って、そんなことじゃなくて。
「プレメイ、ソカツキー・プレメイです。どうぞお見知り置きを。」
この子、さっきの女の子だよね?
「この子は名前から分かる通り貴族、騎士の血を引いております。インテガー様は学園に入学されるとお見受けされました。プレメイは貴族階級の一員として、恥じないマナーを身に着けております。ぜひ、お雇いくださいませ。」
「よろしくお願いいたします。」
女の子、プレメイはスカートのすそを持ち上げると、丁寧にお辞儀した。
「う、うん。あの、さっき会ったよね……?」