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第6話 遠くには建物、足元には芝生

「そのことなんだけど……。」


「あっ!そういえば呼ばれてたんだった。ごめんっ!」


どこかへ行ってしまった。


「こんなところに置いてかないでよ……。」


でも、少し遠くに建物がある。

あっちに行けば誰か紹介してもらえるかも。


「ふぅ、もう少しだけ休憩……。」


芝生から緑の匂いがする。

少し故郷のことを思い出した。


「……まだ来たばっかりなんだ。もう少し頑張らないと。」


よしっ。

気合を入れて立ち上がり、


「うわっ!」


転んだ。


「うう……。いい滑り出しじゃない気がする。」


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