あゆみ
この世界には2種類の人間がいる、と言うのならば、わたしとあなたは別種なのでしょう。
性別も性格も、趣味も仕事も、産まれた場所や住んでる地域も、なにもかも違いました。
些細なことでさえ、同じだと言えるものはありません。そんな自信も持てません。
本当なら、知り合うことは愚か、袖振り合うこともないくらいの共通点のなさ。それくらい遠い二人です。
なのに、確かに出会い、こうして今に至るのですから、不思議なものです。
寧ろ、なにもかも違うからこそ、こうしているのかもしれませんね。感慨深いです。
……あら、もうそろそろ時間ですね
今日、わたしは一つ、あなたとの共通点を貰います。
さあ、鐘が鳴りますよ。行きましょうか。
これは一つの終着点であり、全ての始まりです。
これからもよろしくお願いしますね、あなた。
末永く。いつまでも。