第6部
ミンチン先生に執事の幽霊が言いました。
「わたくしはもう幽霊ですが、もう一度執事としてお仕えしとう御座います。
わたくしをあなたの執事にお雇いいただけませんか?」
「お給料は……出せませんので」
「ああ、無給で結構でございます。執事としてこのお屋敷に住まわれるかたの
お役に立ちたいので……いかがでしょう」
「無給でいいなら、おーけーです。喜んで」
「おお、有難うございます。実体に触ることはできませんので、
家事はできませんが、できうる限りお役に立ちたく思います。
手前はセバスチアンと申します」
「ああ、セバスチアン執事さんですか、わかりました」
「魔法のワンピースの入っていた木箱の下は確かめられましたか?」
と幽霊執事セバスチアンが言う
「木箱の下?」ミンチン先生が怪訝な顔をして、また地下室へ行き、
重い木箱を「よっこらしょ」と大きなテコを使い除けてみました。
すると、そこにさらに下に続く階段が……
「ここはどこに続くんですか?」
「この屋敷は有名な武器商人ドルイヌ氏が100年前かって住んでいた屋敷です。
それをアイバンホー公爵さまがお買取りになり、お屋敷を建てられたのです」
幽霊執事「この下にはドルイヌのラビリンスが広がっています」
「ああ、あの高名な武器商人ドルイヌ氏のラビリンスですか。それはすごい」
「わたくしの主人のアイバンホー公爵様は、1000階まで踏破されましたので、
わたくしは行ったことはありませんが、構造はご主人より聞いてよく知っております。
初心者でも武器さえあれば一階は安全と保障します」
「それは助かります。では明日は生徒を連れて一階を踏破してみましょう」
「行ってらっしゃいませ」と幽霊執事はにこやかに笑う。
ミンチン先生は必死で勉強して、一夜漬で授業に臨みます
きょうは最初の授業の日
第一時限
園芸のノウハウ。
第二時限目
簿記の初歩
第三時限目
魔法の初歩 四精霊との契約を実行するについてまず知っておくべきこと
第四時限目
信仰とは 神とは
このファンタジー世界の創世神話から
第五時限目
まず、「ギルド酒場で冒険者登録から始めましょう」
第六時限目
自分の得意武器を決めて、戦闘訓練の初歩
依頼クリアとモンスターの素材としての資源
とりあえず、30人のうち、魔法使い希望者が10人いたので、
10人を連れて四精霊、火、水、風、土精霊に会いに行き幽界で契約を結びに行きました。
ミンチン先生は自分も初めて契約を結びました。
これで魔法使いとして、魔法が使えます。
あとの20名は前衛か中衛希望。
四時限目の『信仰告白』により僧侶希望者が三名になりました。
「僧侶の神聖魔法は純潔の身体でないと使えない」
という縛りがあるので、僧侶はハードル高いです。
ミンチン先生は結婚してたので、もう僧侶の神聖魔法は使えません。
五時限目には実際にギルド酒場に行き、生徒全員が、冒険者登録をしました。
一番安い武器はギルド酒場でも売ってるので、
なんとか設備費で30人分をそれぞれの希望職業に会わせて用意して、
第六時間目授業を、実習で、伝説の武器商人ドルイヌのラビリンスと聞いて、生徒たちは大興奮。
「すごいや」
「たのしみね」
「お弁当は持って行かないので、30分だけ30人で行ってみます」
執事からの情報だけで、ミンチン先生も初めてのダンジョンです。
おそるおそるきれいに掃除しておいた、ダンジョンの入り口の石の扉を開けて、生徒たちを冒険者の実習。