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☆9 アクア、賢者に間違われる?





「ふぁーあ」


 窓から入ってくる暖かい朝陽で目が覚めベッドから起き上がり大きなあくびをする。


 よく寝た。

 安眠まくらのおかげだろう、満足感のある眠りだった。


「ステータスオープン、今は朝の07時か、朝食はもう食べれるかな?」



 昨日着ていた服(ステリゼヒールで殺菌済み)を手に持ち階段を、降りお食事処に行く。


「あっ、おはようございます、アクアさん」


「おはようございます、ピンクルさん」


 ピンクルさんは、テーブルを布で拭いていた。


「朝食大丈夫ですか?あっ、これ洗濯お願いします」


「はい、大丈夫ですよ。大盛りで準備しますね。洗濯承りました」


 ピンクルさんは、小走りでキッチンまで向かう。


 俺は近くの4人席用のテーブル席に座った。


 

『ぐぅー』


 お腹の調子は良いみたいだ。

 ぐぅーと音を鳴らしている。



 それから、数分後。


「お待たせしましたー。オーク肉のステーキとジャガイモンのスープ、シャキシャキレタスンのサラダです」


 朝から重たそうなステーキにジャガイモに似ているものが入っているスープ、これまたレタスに似ているサラダがテーブルに並べられる。




「いただきます」



『パクッ』


 うん。味が薄い。

 後で、錬金魔法で、塩胡椒とか出そう。




〜冒険者ギルド〜



 朝食を食べ終え、冒険者ギルドに来た。

 回復魔法使いの、回復魔法新技についての反応を直接確認するためだ。

 冒険者ギルドになら、回復魔法使いが少なからずいるだろうという安易な考えのもとに動いた。


 朝食に出てきた、オークのステーキは味付けが塩だったが、薄味だったけど豚肉の味で美味しかった。


 ジャガイモンのスープは、まさにジャガイモだった。

 ほくほくしていて毎日飲みたいスープだった。

 味付けは薄い塩味。


 そして、シャキシャキレタスンのサラダと、レタスそのもの。

 こちらの味付けも薄い塩味。


 とりあえず、調味料は、塩しか無いの?というのが素直な感想だ。



「あっ、アクアさん。おはようございます」


 もふもふガールズの回復魔法使いのエリルさんが冒険者ギルドに顔を出した俺に気づいて挨拶をしてくれる。


「おはようございます。エリルさん、何なされてるんですか?」


 エリルさんは、冒険者ギルド内に大勢いる人に魔法を使っていた。

 治療しているのだろう。


「治療をしています。どうやら、モンジェネが、起こったみたいで」


「モンジェネ?とはなんですか?」


「あっ、アクアさんは、田舎の村出身でしたね。モンジェネとは、モンスターマスジェネレーションの略称です。モンスター大量発生のことを指します」


 俺は、田舎の村から来たという設定にしている(笑)

 異世界物小説で比較的多い設定だ(笑)


 ファンタジー小説で見るモンスタービートのことかな?


 この異世界では、モンスターマスジェネレーションと言うのか、長いね。


「モンジェネは、解決したのですか?」


「はい、どうやら、モンスター自体は数は多かったのですが弱いのが多かったみたいです」


 モンジェネがあったから、昨日の冒険者ギルドは、静かだったんだね。


 そして、モンジェネが発生したらほぼ、強制参加なのだろう。

 ランクFは強制参加から除外されるのかも。

 昨日ミーシェさんから、何も言われなかったし。

 

「それで、治療に励んでいるんですね」


 致命傷とは言わないまでもケガをしている者、骨折していそうな者などが大勢見受けられる。


「エリルさんの回復魔法は、レベル2でしたっけ?」


「はい、そうです。使える魔法はショートヒール、ミディアムヒール、そして、昨日から新しく加わったタイアーヒール、ポイズンショートヒールです」


 回復魔法レベル2では、この大勢を捌くのは時間がかかりそうだ。

 まず、エリルさんの魔力が先に切れるはず。


「魔力量の残りはどれくらいですか?」


「あと、ショートヒールが2回分ほどです」


 申し訳なさそうにケガをしている回復魔法待ちの冒険者を見たあとにレに言うエリルさん。


 

「マジックパワーミディアムエリアヒール」


『マジックパワーミディアムエリアヒール』設定レベル9

□説明

・マジックパワーミディアムヒールと似た感じ。

・光り輝く円の中に居る者(自信以外も魔力回復)は魔力(量)が、回復していく魔法。

 円の範囲はバス2台分の大きさ

・こちらも1日に1回しか使えない。

・因みに、お互い(マジックパワーヒールとマジックエリアヒール)が干渉するため、どちらかを使用すると片方も1日使えなくなる。



 ↑今思ったけど、これ強いよね。

 この中にいる攻撃魔法持ちの魔法使い、魔法を使い放題じゃん。

 動けないけどね。

 トイレ行きたくなったりしたら困っちゃうね。


「はいっ、エリルさん。この円の中にいたら、魔力(量)が自動で回復していくので回復魔法を使いまくってください」


 俺は、直接冒険者を治すということはしないことにした。

 エリルさんの回復魔法レベルアップへの経験値確保のためだ。


 


「えっ!?何ですか?その魔法は??」


 驚いているエリルさんと周りにいる冒険者たち。


「はいっ、あとで説明しますから、とりあえずケガ人を治してください。もし、身体の一部が欠損している人がいたら俺のところに来てください。治療します」


 骨折などは、レベルの高いヒール系統であれば治せるが、失ってしまった組織を復活させるなど(手を生やす)の場合は、エキスパートヒールでしか治せない。



『エキスパートヒール』設定レベル10と清き心


 死体以外の全てを復活、治療する回復魔法の新技。

 清き心がなければ取得することができない。また、清き心を持ち取得したあとに、清き心でなくなった際は、エキスパートヒールは使えなくなる。


「えっ!?欠損を治す魔法があるの?えっ!?聞いたことないよ?そんなのあるの?アクアさんって何者?賢者様?」




 俺の言葉を聞いてからか、冒険者ギルドに入った際には俺の視界に入っていなかった場所から足を引きずりながら歩いてくる者がいた。

 右腕が無くなっていた。

 右腕欠損である。

 痛そうだ。






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