表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
落ちた男の奇妙な運命  作者: 六等星の鷲座
王国ラムライズ編
20/23

終止符 前編

相変わらず遅くてすみません...

あと少しで終わります。

次は早めに投稿できると思います。

あと、アクセスありがとうございます!

頑張らないと...


「あぁ...クソ、面倒だ...」

俺は「雷楽のシウ」を呼びに奴らのいる部屋に向かった。

部屋に入ると、そこにはシウと、「怒炎(どえん)のゴウ」が居た。

シウは相変わらず汚い食べ方で肉を(むさぼ)っていた。

ゴウはというと、イライラしているのか貧乏ゆすりをしながら大剣を研いていた。

「おい、シウ。魔王様の命令だ。ここに来る人間が来るから門前に出て始末しろだとよ」

「キキィー!おいピタ!俺様に向かってそんな態度とっていいのかぁ!?俺様は四天王の中でも2番目に強いんだぜぇ!?」

「...はぁ」

俺はめんどくさくなってつい適当に返してしまった。

「なんだぁ!?その態度はぁ!?」

シウは手に持っていた肉をこちらに投げつけ、自分の武器である薙刀(なぎなた)を手にした瞬間、ゴウは勢いよく立ち上がり、近くにあった石造りのテーブルを叩き切った。

「お前らうるせぇんだよ!!!こちとらイライラしてんのに、2人ともぶっ殺すぞ!!!」

と大声で叫んだ。

「...チッ」

と、隠す気のない音で舌打ちをして、シウは不機嫌そうに部屋を出た。

「にしても、魔王様はたかが人間程度にシウを使って...そんなに強いのか?」

ゴウはどかっと座り、俺に話しかけてきた。

「さぁ...でも、俺じゃなくてわざわざシウを指名したんだから、それなりに強いと思う」

「あのなぁ...自分で言ってて悲しくならないのか?悲氷(ひひょう)のピタ...」

ゴウは呆れるような声で言った。

「...しょうがないだろ」

と、消え入るような声で呟いて、俺は部屋を出た。

とりあえず、シウと人間が戦う様子を見て、隙をみて『あの魔法使いのように』始末すればいいか...










「やっと着いた...」

私とマスカルは聖鳥から降りた。

「まさかこんな近くにあったとはな...」

私自身も驚いた。

だって、秘石が反応したのがラムライズのすぐ近くだったから。

ラムライズの近くには大きな湖があるけど、その真上にあるなんて...

「結界を貼っていて、空に浮いていたとはな...」

魔王城は、いかにも「魔王」が居そうな位禍々しい気配を放っている。

さっきまで青々としていた空も、結界が壊れることによって、雷雲の渦巻く姿に変わった...いや、元の姿を表した、の方があっているかもしれない。

魔王城は目と鼻の先。

ここまで来てしまえば、怖さよりも、『やらなくては』という使命感の方が強くなって、体が自然と前に出る。

マスカルも同じ気持ちらしく、目には覚悟のこもった光を(たた)えていた。

だけど、その前にひとつの疑問がわいた。

「そういえばラクは?」










「ここどこー!?」

僕は鳥を見失ってしまった。

「うう、置いていかれた...ん?」

後ろから、さっきは無かったはずの強い魔力を感じた。

「まさか...あの方向に?」

たどり着かないわけだ。

いつの間にか逆の方向に行っていた訳だから。

「すぐ行くから待っててくれよ!」

と、僕は慣れない動きで翼を羽ばたかせた。









だけど、戻るには遅かった。

もう私達は門前に来ていた。

そこには、大きな薙刀を持つ猿が居た。

「お前らが魔王様の言っていた人間共だなぁ!?」

「猿が喋った!?」

「猿って言うな!俺様は雷楽のシウ!四天王の1人だ!」

「四天王?」

「あぁそうだ!カクルムが世話になったな!」

「カクルム...?」

カクルムと言う人にお世話になった記憶は無い。

誰だろう...?

「ふん、弱すぎて記憶に残ってないか!クロマの村に魔物の軍勢を引き連れた奴だよ!」

「...あ、あの一撃でやられた?」

「一撃でやられたのも仕方ない。あいつは四天王の中でも最も最弱...そして!」

「そして?」

「俺様は四天王の中で2番目に強い!ここでお前らは俺様に真っ二つにされるか雷に打たれて消し炭になるだろうな!」

「2番目?ここは普通3番目がくるんじゃないの?」

四天王相手につっこんでしまった。

「...魔王様はきっと、あいつじゃお前らを殺れないと思って俺様を出したんだろうな!さて、殺される準備は出来たか!」

シウは薙刀を構えた。

私達も剣を構えた。

「死ねぇぇぇぇ!!!」

シウはすごい速さで薙刀を振った。

「フン!」

マスカルは剣でそれを防いだ。

「ほぉ、退屈しなさそうだな!」

シウはニヤリとほくそ笑んだ。

「カーラ、私が抑えているうちに!」

「う、うん!」

私はシウの前に出た。

「やぁぁぁぁ!」

私は剣を振った。

だが、シウはそれをもう片方の手で掴んだ。

「食らえ!伝撃(でんげき)!」

というと、私の体に電流が流れた。

「うぐぁぁぁ!」

私は電撃に耐え切れず、剣から手を放し距離をとった。

体が痺れて思うようにいかない...

「まずはお前だ!」

シウは剣をこちらに投げつけようとした。

まずい...このままだと...

避けようにも体が動かない。

すると、マスカルが攻撃に出た。

「どこを見ている!」

マスカルはシウの薙刀を弾き、顔を切りつけた。

斬撃は届いたらしく、私の剣を落として顔を抑えていた。

どうやら目をやられたらしく、目を抑えて、片方の目の視線で殺さんばかりにマスカルを睨んだ。

「貴様ぁぁぁ!!!ただでは済まさんぞぉぉぉ!!!」

シウは薙刀を天に掲げると、そこに雷が落ちた。

閃光が収まり、シウを見ると、シウ自身が帯電しているらしく、電流が(ほとばし)っていた。

「うおおおおおお!!!」

シウはデタラメにマスカルに切りかかった。

マスカルは剣撃を防ぐ、すると、シウから電流が流れてマスカルにダメージを与えていった。

「ぐっ...うっ...」

マスカルは剣撃を受け止める度に着実と弱っていく。

攻めようにも、シウ自身が帯電しているため、こちらにもダメージが入る。

何とかしないと...

だけど体が痺れていて...

...いや、ここで動かなかったらマスカルは死んでしまう。

「うう、うああああああ!!!」

私は雄叫びをあげて、おぼつかない足取りでシウの近くに落ちた剣を拾い上げた。

「くらええええええ!!!」

私は自分に電流が流れる事なんて気にせず精一杯の力を込めてシウの横腹に突き刺した。

電流が流れる、が、今度は手を離さなかった。

シウはマスカルを見ていた、いや、正確にはマスカル()()見ることができなかったらしく、予想外の場所から攻撃されて、シウの攻撃の手が止まった。

「ぐぇぁぁぁ!」

「トドメだ...!」

狼狽(うろた)えた所をマスカルが狙い、剣を心臓に突き刺した。

突き刺した剣は貫通して地面に突き刺さった。

「あがぁぁぁ...魔王...様...」

そういって、シウは倒れて煙になった。

「はぁ...はぁ...2番目に強いというのは嘘ではないみたいだな...」

マスカルは地面から剣を抜き、息を整えた。

「これより強いやつがいるの...?」

「大丈夫、私達が一緒になればどんな奴でも勝てるはずさ」

そういって、マスカルは手を差し伸べた。

「そう、だよね!」

私は手を掴んで、立ち上がった。

体の痺れも取れてきた。

進まないと...








俺は門の隙間から戦いを覗いていた。

正直シウがやられるなんて思っていなかった。

「マズい!シウがやられた!ゴウに伝えないと...!」

俺は急いで門から離れ、部屋に戻った。

「ゴウ!シウがやられた!」

「なに?シウが?そうか...」

ゴウは何やら考えている。

「分かった、魔王様に伝えろ。俺が出迎う」

そういって、ゴウは大剣を背負い、部屋から出た。




俺は玉座の間に行き、魔王様にシウがやられた事を伝えた。

「魔王様!」

「どうした、ピタ」

魔王様は水晶玉を眺めていた。

「シウが...」

「分かっている、全て見ていた」

「魔王様...あの...」

「ゴウが既に出ているだろう。奴ならあの人間共を仕留めるはず」

「私は...どうすれば...?」

「...お前の好きにしろ」

「ぎ、御意...」

俺の好きに...?

魔王様、一体何を考えているんだ...?

俺は玉座の間から出て、ゴウのいるであろう広間に向かった。








「はぁー、やっと着いた」

僕は魔王城にようやく辿り着いた。

その場の魔力を読み取って、なんとなくカーラ達が戦ったということは分かった。

「カーラはこの先か...」

僕は開きっぱなしの門をくぐった。

「...うわぁ」

そこは、もはや迷宮と言っていいほど道が入り組んでいるのが分かった。

「これは...カーラの元に辿り着けるのかなぁ...?進み終わってる頃にはもう魔王がやられてたりして...」

僕は魔王と対峙する事よりも、この城の構造の方が恐ろしく感じた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ