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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

へんかのやかた

作者: frenck

会社からの帰り道、自分は同僚から聞いた場所へと歩いている。


信号待ち中に手持ち無沙汰になり、周囲を見渡すと、普段見慣れない看板が目に入った。


「へんかのやかた」


ひらがなで書かれたへんてこな看板の下に、やや古びれたドアが付いていた。


見るからに怪しいと感じながらも、引き寄せられるかのようにドアを開き、中へと入った。


店に入ると、前方にカウンターが見え、店員が一人腰掛けている。奥の方には扉が二つ見えた。


ここまで認識した所で声を掛けられた。


「初めての方ですね。いらっしゃいませ」


キョロキョロ辺りを見渡していたのを見られていたことに気づき、恥ずかしく感じながらも、


「はい。初めて来店しました。ここはどんなものを取り扱っている店ですか」

と返事を返した。


店員は何を売っているかを話し始めた。


「変化の薬を取り扱っております。」


どうやら本当に怪しい店に入り込んでしまったようだ。



薬の説明を聞けば、薬を飲んでから1時間程で変化が完了するようだ。


ちょうど1日ほどで変化が解けるようなので、1つ買ってみることにした。


変化する対象に迷ったが、とりあえず猫を選んだ。


薬を購入後、家へ帰り、早速飲んでみることにした。


味は特にしなかった。




20分程経つと自分の体が徐々に暑くなってくるのを感じた。


手や足、身体の中心までもが白い毛に覆われていく。


その経過を見ながら自分が何か別の生物に変わってしまうのだと理解した。


そう、考えている間にも身体は大きな変化を迎えた。


背が縮み出したのである。

身体の中心へと手足、胴体が縮み出していた。


次に言いようのない感覚が背中と尻の間に走った。


尻尾がにょきにょきと生えてきていたのだ。


毛がほぼない薄ピンク色をしたそれは、じきに白く染まっていった。





ふと気がつくと変化は完了したのか、さっきまでの感覚は嘘のようかのように収まった。


試しに声を出してみる。


にゃん


声帯が変わったのか、思いのほか高めの鳴き声が出せた。



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