第一章IV モーニングイチャイチャ
昨日の告白からの朝の出来事です。
個人的に柚月みたいな彼女が欲しいと思っています。(笑)
ではどうぞ!!
昨日の告白の件があった次の日
茜は目覚ましを設定していた同じ時間に目が覚めた。
「よし!!今日はちゃんと起きれたぞ!これで柚月
にまたどやされないはず……」
ピンポーン!
「ん??こんな時間に誰だよ…もしかして
柚月…なーんてね!いくらあいつでも、こんなにはやくくるはず………………」
ガチャ………
流石にこんなにはやく来ないだろうと茜は安心していた。だが、そんな安心など一瞬にして崩れさった。
ドアを開けたら、なんと!!自分の彼女である柚月がニッコリして立っていた。
「あら〜〜〜、おはよう茜?」
(馬鹿な…まだ6時だぞ!!なんで柚月が……)
心の中では今の状況が理解できてなかった。
ただこのままにするわけにはいかず、とりあえず柚月を家に入れた。
「茜?まだご飯食べてないよね?私が作ってあげる!!」
そう柚月が茜に向かって発言し、キッチンへと向かった。
翠はもう仕事で家をでており、千円がテーブルにおかれていた。つまり、家には茜と柚月だけだった。
「いいよ。昨日の残りを適当に食べるし。」
「ダメよ!栄養が偏るじゃない!!朝ごはんこそしっかり食べないと!
それに……あの女の料理を極力食べさせたくないし………。」
どうやら柚月は茜の身体のことをしっかり思ってくれてるようだ。そのことに茜は感動をおぼえた。
しかし、柚月は茜には聞こえない小さい声でとんでもないことを呟いていた。
柚月は手際よく朝ごはんを作ってくれた。
今回は白飯とベーコンエッグに味噌汁、ほうれん草胡麻和えであった。
「いただきます!」
茜は元気よく挨拶をした。そして柚月の作ってくれたご飯に手をつけていった。
「どう?、美味しい?」
茜が食べていると柚月が聞いてきた。
しかしその目を見ると、私の料理美味しいでしょ?
と言うと目をしていた。
確かに、そんな目をされなくても柚月の料理は美味しい。
しかし、こういう場合は、特に気を付けないと……後で面倒なことに…
「あ、あぁ!!柚月の料理は美味しいよ!」
「えへへ。やっぱり?だって茜が好きな味付けしたもん。」
茜に無邪気な笑顔を見せた。こういう顔をいつもしてほしいなぁ。と茜は心底思っていた。
「ねぇ?茜、今失礼なこと考えたでしょ?」ギロッ
笑顔から今度は鋭く睨みつけた。
さて、ご飯を食べ終わりしばらく時間があった。
この時間は茜にとって地獄の時間である。なぜか?
柚月のスキンシップの時間が始まるのだ………
「ねぇ〜〜。あ・か・ね!ギュッとして!」
朝からのスキンシップは流石にきつい。でもこれを拒否したら………考えただけでゾッとする。
「わ、わかったよ。少しだけだよ?」
茜は柚月のお願いを拒みきれなかった。
ギュッ
柚月を抱きしめると、とてもいい香りがした。
女の子特有の男子を誘惑するこの匂い。
理性が吹っ飛びそうになる。
「あぁ〜〜、茜の匂いだぁ〜!」
「うぅ!!柚月!苦しい…よ」
甘い声を出しており、柚月がとても可愛く感じてしまう。いや、実際可愛いのだが……。
(耐えろ…耐えろ!!俺の理性!!!!)
心の中で茜は自分に言い聞かせたのであった。
ようやく学校に行く時間となった。
柚月は顔がツヤツヤしており、元気である。
一方の茜は、生気が抜けているような姿になっていた。必死に本能に耐えてきた勇者の姿をしていた。
「ふぅ……天国と地獄両方行ってたな……」
柚月からの誘惑に耐えた。それだけで十分であった。
間違いが起こらなくて良かった。そんなことを茜は考えていた。
「どうしたの?茜?もう疲れたの?」ニャ
柚月はニヤニヤ笑っていた。恐らくわざと茜を誘惑していたのだろう。彼女の顔がそう主張していた。
そんなやり取りをしていると学校へと着いた。
茜は昨日の告白の返事を言わなければならなかった。
しかし、この学校は規模が大きいため、その生徒に会える保証はない。どうしようか考えていると、HRが始まった。
ガラガラ……
「みんなおはよう!HR始めるわよ!」
元気に挨拶をして先生が入ってきた。
髪はショートで先がカールしており、若くて美人な先生であった。
彼女は森本玲先生。
茜の姉翠の友人でもある。だから茜が学校でやらかせば、すぐに姉に報告されてしまう。
なんとも厄介な相手だ……。
「今日も頑張って授業受けようね!
じゃあ出席とりまーす!」
そう言うと出席簿を出して点呼を取り始めた。
それにしても、里緒にどうやって会えばいいのだろうか。茜は普通科や体育科には友達が沢山いるものの、特別進学科にはほとんどいない。
だから里緒のいるクラスに入るということに抵抗がある。
とりあえず、1組の教室あたりにいればいいだろうと考えた。
「加賀美くん…加賀美茜くん!!」
突然茜の名前が呼ばれた。今まで考え事をしていたため、全く気づくことができなかった。
「は、はい!すいません。」
「もうーー!ちゃんと返事しないとダメよ?
あんまりぼーっとしてたらお姉ちゃんに連絡するよ?」
「そ、それだけは勘弁を!!!!」
そんなことを言われたら姉からきついお仕置きをくらってしまう。必死に先生に説得して、とりあえずなしにしてもらった。
だが、そんな茜と玲のやりとりに柚月は少し機嫌を悪くしていた。
「先生とあんなに楽しそうに話してるし………もぅ。茜のばか……。」
茜に対して柚月は、少し頬を膨らませて腹を立てていた。
しかし朝のやりとりのおかげでこの程度ですんでいる。
もし、本当に機嫌が悪いと…………
やがて点呼も終わり、1時間目の準備へと入った。
この日の1時間目は体育であった。
男子は外でサッカー、女子は体育館でバドミントンであるため、茜たち男子は更衣室へと向かった。
更衣室で体操服に着替えて外へといった。
茜は運動神経がいいほうなので、点を決めたり活躍していた。
すると、授業中に校舎から茜を見ている女子が1人いた。
「あ、加賀美くん。後で会いに行こうかな……
返事聞かせてもらいたいし。」
茜を見ていた女子は、昨日中庭で茜に告白をした 松枝里緒その人だった。