表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

掌編小説

スイーツ男子

作者: 斎藤康介

 朝、目覚めとともに枕もとに置いた携帯電話に手を伸ばす。寝ている間に返信がきたのではないかと期待するが、ディスプレイにはひとつの通知もない。

 わかっていたことだった。それでも一縷の望みを抱くのは僕の甘さなのだろうか。

 メッセージを送って36時間が経った。“既読”マークがついているから読んだことは間違いない。それでも返信はこない。


 家を出る際、わざと携帯電話を部屋に忘れることにした。日中、連絡がくるのではないかと絶えず通知を確認する自分の姿を想像するに耐えられなかったのだ。

 こっちから連絡した方が楽だろうに、口実を探して先延ばしにしている。

 いっそのこと口悪く罵る事でもできれば、こんなにもウジウジと悩むこともなく少しは気持ちが晴れるのかもしれない。

 しかし、それができないから僕は僕なのだ。僕はただただ自分に甘い、スイーツ男子なのだろう。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ