プロローグ 俺、死んじゃったけど生き返った?
う、ううん。
此所は何処だ?
昨日は俺は確か家で寝たはず、此所は本当に何処?
真っ白だ、360度全てが白だ。
あれ、これもしかして転生物の小説によくあるシーンじゃね?
いやいやまさかまさか、そんなことが実際にあるわけ・・・。
と思ったらなんか髭を生やしたじいさんがいる~!?
パニックになっている俺にじいさんはこう言った。
「儂はお主らかが神と呼んどる存在じゃ」
・・・・・うん、誰かこのじいさんを病院に運んであげて。
けっこう重度の精神的障害持ってんかも。
「ちょ!!おま、いきなりそんな残念な人を見る様な悲しい哀れみを含んだ目で儂を見ないで!」
じいさんは叫ぶ、いやねいきなり『儂は神じゃ』と言われて信じてしまったらちょっとどうよ?
普通信じないよ?
「いや、そこは信じてくれぬか。話が続かないからの」
じいさんが冷やせ掻きながら言ってきたよ。
「おっほん、さて・・・お主に伝えねばならぬことが一つある」
「ハイハイなんでしょう」
俺は適当に相づち打っていた。
「では言うぞ?・・・非常に伝えづらいのだが、君は死んだのだ。儂の上司のミスでの」
・・・・は?え?まてや、今なんて言ったのですか?
「本当にすまぬ、いや~まさか君の家にあった不発弾の爆発時期の記入をミスしてるとはおもわなんだのじゃ。本来なら不発弾はあと30年後発見されて、処理施設で爆発するはずだったんじゃ」
不発弾?記入ミス?は?ふざけろ?
「え~と簡潔にまとめると、あんたの上司が俺の家にあった不発弾の爆発時期?の記入ミスで俺は死んだと?」
「うん、そういうことじゃ」
・・・・あはは、親父、お袋、俺神の存在を信じるよ。
そして神の顔面をぶん殴って殺りたいよ。
俺いくつだって?あはは、46の独身だよ・・・
「本当にすまぬ、しかし悲観することは無いぞ、お主にはお詫びとしてもう一度人生をやり直す権利を授与し、かつ何をしても天国へ行ける様にしてもらった。」
あ~、これで確信した。
これ転生ものや、うん間違いねぇ。
ならしかたぬぇ!!こうなったら次の人生、滅茶苦茶にいきてやらぁ!!
俺はそう意気込んだ。
「では、お主には転生するにあたって決めてもらうことがあるので、順序に沿って教えるぞ?」
「おk、速く教えて」
「お主、キャラが変わってないか?ではまず性別を決めてもらうぞ?」
性別か・・・・ん~違う自分として生きてみたいな~。
よしこの際女の子になってみようかな?
「よし、それじゃあ女の子で」
「よろしい、では次に希望的容姿をどうぞ」
希望的容姿?俺は疑問に思い、じいさんに聞いた。
ちなみにこの際この神様のことこれからじいさんと呼ぶわ。
ついさっきまでじいさんって呼んでたし。
「希望的容姿はそのまんまの意味じゃ。将来どの様な容姿になりたいか伝えてくれぬか、出来る限りその容姿に近づけてやるぞ?さすがに髪型や服装はそちらでやってもらわねばいけぬが」
なる~、おkそれなら・・・
「身長は高めで、体重は軽め、足の長さは適当で、スリーサイズ?俺にゃわかんねぇからじいさんの好みでやっとくれ」
「了解じゃ、さてと次は特殊能力じゃな」
ん?特殊能力?へ?ナニソレドウユウコト??
俺の頭の中はハテナまみれになった。
「あ~特殊能力はまあ、常人ではない力で・・・」
「いやじいさん、俺が疑問を抱いているのはなぜ特殊能力を持つ必要が?ということだか・・・」
いやだってそうでしょう、普通に生きていくつもりだし、特殊能力なんていらないし・・
「いや特殊能力付属は儂の趣味、それにもしもの時便利だと思うしの」
おいぃぃ、神よ、それで良いのか。
まあ、せっかくだし付けてもらうのだか。
「いくつまで特殊能力は付けてもらえるの?」
「五つまでじゃ!」
けっこう多いな、ならこれだけあれば良いだろう。
「うんじゃ、超人びっくりの身体能力と天才的な錬金術、影を操る力をくれ」
「けっこう無茶言うのう、まあ、エエがの」
あの三つの特殊能力を取った理由は身体能力はいろんな楽ができるから、錬金術は趣味、影を操る力は護身用としてだ。
「あと二つは・・・どんな生物とでも会話できる能力と超高速自己再生能力プリーズ?」
「・・・いや別によいが、これは酷くないかの?」
・・・確かにやり過ぎたかも、こんなにチート能力はいらない気が・・・
だが断る!!(このチート能力放棄は)
自己再生能力は不死身ゲーム好きの俺には捨てがたい能力なんや!許せ!!
あ、動物との会話能力はにゃんこと会話したいからッス。
にゃんこ可愛いもん。
「おっほん、能力は決まったようなら次に行くぞ?」
じいさんが言う、おkさあ次はなんだ!!
「次はお主の新しい名前じゃ」
・・・名前?このままでも良いんじゃね~の?
「いやそれをされると書類の管理がとても面倒になるのでの~」
あんたらの都合かい!!まあいいか、どうせ違う自分として生きて行くんだ、名前くらい変えてもええか。
「うんじゃあ~・・・雪花、羅畏堂雪花なんてどうだ?」
「苗字当て字じゃな?まあいいがの。さてと、さあ名も知らぬ男よ、今からお前は羅畏堂雪花と言う女として新たな生を承ける。お主が新たに産まれる世界は儂が昔ハマっていたマイナーなSFアクションゲームの世界じゃ、レーザー銃等もあり空を飛ぶ車もある。この世界は三つの勢力がぶつかり合っているのじゃが・・・まあ現地で個人で調べておいてくれ」
ほうほうSFアクションゲームの世界か~・・・はい?え!何それ!初耳なんですけど!!
「ちょ、おま、どうゆうことなんですか!?一行で答えてくれんか!?」
「聞かれなかったからマル」
クソじじい!!この野郎!!
「まあ、新しい世界でそのチート能力を使って楽しく生きてくれ。ああ、ちなみにこのゲームの主役に会いたかったらレジスタンスに入りなさい。そんじゃあ、羅畏堂雪花ちゃん、また会う時にはその世界での生活感想教えてね~、楽しみにしとるぞ~」
じじい、次会う時って俺死んでいるよな!?
あら、世界がまた白く染まっていく・・・
ああ、生まれ変わるのか。
畜生!!こうなったら二度目の人生、絶対成功させたるで~!!
そして俺は羅畏堂雪花としてその次の日、産声を上げた。