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第61話 熱中する異世界人とダンジョン出現

『ダメだよ! これを破壊したら、お母さんたちが……』

『だが、破壊しなければ、地球は救えない……これは母さんたちの意思だ! ……やるしかない』

『母さんたちは戻ってこないかもしれない……でも、前へ進むことはできる! 行くぞ!』


 瑠璃がダンジョン出現に巻き込まれていた時、リン達4人は、瑠璃の部屋から持ってきた特撮のDVDを視聴していた。


「そ、そんなぁ……お母さんたちを殺しちゃうの!? そんなのバリあんまりだよ……」

「あかんで! それは絶対にあかん! いくらオカンらがそう言うても、親を殺すとか絶対にやったらあかんって!」

「だ、だが、壊さなければ敵が地球に来ちまうぞ!?」

「うん……ゴルドちゃんの……言う通り……壊さなきゃ……」


 4人は作品に熱中していた。

 お互いに考案したり、戦士を応援しながら視聴をし、その姿はまるでメインターゲットの子どものようだった。


『さよなら、母さん……』

「う、うぅぅぅ……悲しい……バリ悲しいよ……」

「あかん言うたやろ……地球は救えたけど、こんな展開あんまりや……」

「やべぇ……ワシも涙が……」

「……悲しい」


 4人は涙を流し、画面を観れないでいた。

 そんな中、琥珀が居間に駆けてきた。


「た、大変! ……って、みんな大丈夫?」

「あ、ハクハク……ごめん、バリ大丈夫……グスッ」


 4人は涙を拭き、琥珀の言っていることに耳を貸した。


「みんな!この近くで変な建物が出たんだってさ!」

「……変な建物?」

「そうだよ! これ見てよ!」


 琥珀はスマホを全員に向かって見せびらかした。

 4人は、それに見覚えがあった。

 そう、昨日も潜っていて、そこで異界の民と出会った場所。


「……ダンジョンだ!」

「あかん、こうしちゃいられへん!」

「琥珀さん! ちょっと行ってきます!」

「……すぐに……戻る!」

「え、ちょっとみんな!?」


 4人は足早に外に出た。

 琥珀は引き留めようとするも、既に4人は外に出ていた。


「早く行こう! バリ大変なことになる!」

「つい衝動的に外に出てもうたけど、場所分かるんか!?」

「走り回ってたら見つかるだろ! 早く琥珀さんを安心させないと……」


 4人は当てもなく走り始めた。

 ……目的地が分かるのはすぐだった。


「……あれ」


 キセノンが上空を指さし、4人は立ち止まった。


「よし、それじゃ、変身しちゃいますか!」


 リンが腕輪をとカードを出し、変身準備を始める。

 他の3人も考えていることは同じで、同様に腕輪とカードを出す。

 変身動作をし、4人は各々、戦士へと変身した。


「……ていうか、ルリルリも言ってた気がするけど、アタシたち、あのDVDに出てくる戦士みたいじゃない?」

「せやなぁ、確かにそれっぽい気がするわ」

「うーん……だが、それにしては統一感がなくないか?」

「それも……個性……だよ」


 4人は3回目の変身にして、自分らの姿について改めて感想を述べた。


「そういえば……せっかく……瑠璃ちゃん……加わったから……チーム名……改めて……決めない?」

「チーム名かぁ……バリいい感じの名前、今すぐ思いつくかなぁ?」

「うーん……ちょっと……考えさせて……今は……ダンジョン」

「……だね! じゃあ行こうか!」


 4人は顔を合わせて頷き、現場へと急行した。

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