表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
46/424

第46話 異世界人とお米

「今日はカレーライスだよー……皆のお口に合うかはわからないけど」


 カレーライス、叔母さんと得意料理の一つだ。

 確かに、皆のお口に合うかな? 異世界小説だと大体パン食だよね?

 お米って新鮮に感じるかも……。


「わー、お米だ! しかもバリ真っ白! 茶色くない!」

「ほんまやぁ、そこは一緒みたいやなぁ……そっちのソースというか、シチューみたいなのは初めて見るけど」


 あれ? リンとラピス……お米知ってる?

 しかもリン……お米が茶色くないって言った? 普段玄米を食べてるのかな?

 ていうかラピスってサキュバスだよね? サキュバスって、男性の……あれを食すんじゃ……。

 キセノン……吸血鬼も血液を食べる……というか飲むんじゃなかった?


「私も……お米……好き……」

「キセノンもお米好きなの?」

「うん……好き……」


 なるほど、リンの発言と共に考えると、サンルートの主食は玄米か……。

 確かに地理的にも小麦よりかはお米の方がいいよな……。


「うん……あと……気になる……こと……ある……」

「気になること?」

「うん……この料理……ニンニク……使ってる?」


 ニンニク……あ、まさか……。


「もしかして……ニンニク苦手?」


 キセノンは吸血鬼……創作だと、吸血鬼は大抵ニンニクが苦手、ということは……キセノンはカレーを食べられないんじゃ……。

 そんなことを考えていたが、キセノンは……笑顔で首を横に振った。


「ううん……むしろ……大好き」

「だ、大好きなの!? 吸血鬼なのに?」

「むぅー……瑠璃ちゃん……それ……偏見……」

「ご、ごめん!」


 そうか、吸血鬼はニンニクが苦手っていうのは、あくまで創作の中の話、現実はそうじゃないということか。

 これはいい研究材料だ。


「さぁ、お前ら席に就け! ワシと琥珀さんが丹精込めて作った飯だ!」

「はーい! バリ楽しみー!」


 リンとゴルドは徐に席に着いた、ゴルド……座りづらそう。


「あ、そういえば、ウチとキセノンはんは食事以外に取らなきゃあかんものがあるんやけど……琥珀はん、ええか?」

「えぇ、かまわないよ、薬か何か? 持病でもあるのかい?」

「ま、まぁ……そんなところやな、『インベントリ、オープンアップ』」

「インベントリ……オープン……アップ……」


 ラピスとキセノンは呪文を唱え、魔法陣を出した。


「まぁ……すごいねぇ、ラピスちゃんにキセノンちゃん」


 叔母さんは魔法を使う2人に驚愕した。

 うん、私も最初はこんな感じだったな。

 ラピスとキセノンは、それぞれ、白い液体と赤黒い液体を取り出した。

 あーね……。


「それは……まさか」

「あぁ……言いたいことは分かるで、でも、生きるためには仕方がないんや」


 生きるためか……ってちょっと待って。


「じゃあそれは人間から……」

「ちゃうわ! 動物や魔物のやつやねん! 人間から取るわけないやろ!」

「瑠璃ちゃん……下品……」

「ごめん! 私ったらてっきり……」


 そうだよね! 流石にそれはないよね……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ