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現代にダンジョンが現れたので、異世界人とパーティ組んでみた  作者: 立風館幻夢
エピローグ 異世界人とガッチャンコ!
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現代にダンジョンが現れたので、異世界人とパーティ組んでみた

「ただいまー!」


 いかいやに戻ると、子どもたちが集結していた。


「あ、るり姉!」

「瑠璃姉ちゃん!」

「お、おおおおおおおお、お邪魔してます……」

「よ! 瑠璃姉ちゃん!」

「みんな、いらっしゃい」


 常連……親衛隊の4人がクロムと談笑していた。


「おう! 瑠璃! おかえりー!」

「おおっと、ただいま、クロム」


 クロムは私を見るや否や、抱き着いてきた。


「ねぇねぇ! クロムちゃん凄いんだよ!」

「体育の時間、男子に負けないくらいドッジボールが強かったんだ!」

「僕、クロムちゃんのボール何度も食らっちゃった……」

「わ、わわわわわ、私も……」

「あはは、クロム凄いね」


 ……クロムは特別永住権が認められた後、小学校に入学した。

 最初は不安がっていたけど、しばらくして打ち解け、「毎日がピカピカで楽しい」と今は言っている。


「あら、瑠璃ちゃん、おかえりなさい」

「瑠璃、帰ってたのか」

「叔母さん、ゴルド、ただいま」


 しばらく子どもたちと会話していると、叔母さんとゴルドが奥から出てきた。

 ゴルドも特別永住権が認められ、叔母さんの手伝いをするようになった。


「ねぇねぇ瑠璃姉ちゃん、ノン姉ちゃん、試験受けてるんでしょ? 大丈夫かなぁ?」

「キセノンならきっとできるよ」

「あ、あの……リンさんはどちらに?」

「リンなら今バイト!」


 キセノンは今、大杼な試験を受けていて、リンはラーメン屋でアルバイトを始めた。

 リンは「まかないが美味しいし、お客さんの笑顔が嬉しい」と言っていた。


「ただいま帰ったで!」

「こんにちはー!」

「どうも」


 ふと、後ろを見ると、ラピスが帰ってきた。

 そして、親衛隊の、蛍ちゃんと美月ちゃんが、トロフィーを両手に持って入ってきた。


「おおおおおお! む、ムンファイのお、お2人!」

「違うよ、今は3人!」

「あ、そそそそ、そうでした……ラピスさん、すみません」

「ええってええって、それより、これすごいやろ?」


 ラピスは蛍ちゃんと美月ちゃんのダンスチームに加わり、活動するようになった。

 毎回優勝の連続で、スポンサーも多数つくようになったらしい。


「お、おおおおおお! 流石ムンファイ!!」

「せやろ? これも2人の活躍のおかげや」

「ち、違いますよ! ラピスさんがいなかったら優勝なんて……」

「そうだよ! ラピスさんのおかげ!」


 ラピスはダンスチームに欠かせない存在となっていった。

 SNSでも、「あの子キレが凄い」と評判だ。

 3人は優勝トロフィーを置き、慧ちゃんと談笑を始めた。


「みんな……ただいま……」


 いかいやの扉が開き、今度はキセノンが帰ってきた。

 いつもとは違い……スーツ姿で。


「ノン姉ちゃん!」

「キセノンおかえり、司法試験どうだった?」

「うん……感触……ある」


 キセノンは永住権を得た後……高卒認定を合格し、そのまま名門大学の医学部に進学した……それも成績優秀で、奨学金もたんまり貰ったらしい。

 そんな中キセノンは「医療弁護士になりたい」と語り、医学部に通う傍ら、司法試験の勉強もしていた。

 そして今日がその当日だったのだが……きっとキセノンなら受かるだろう、あんなに努力してたし。


「みんな、たっだいまー! リスリスに偶然会っちゃって、連れてきたよー!」

「こ、こんにちは!」


 そんな中、リンが元気よく扉を開け、帰ってきた。

 アリスさんも連れてきたのか……。


「ルリルリ、ただいまー!!」

「あ、お、おかえり……」


 リンは私を見るや否や、飛び込んできた。

 帰宅の挨拶を終え、ゆっくりとリンを下ろした。


「アリスさん久しぶり、元気?」

「は、はい! 永住権やっと取れて……『猫屋敷有栖ねこやしき ありす』って名前になりました!」

「あはは、おめでとう」

「あ、ありがとうございます! 次は日本国籍です! 働いて、認められるようになります!」

「頑張ってね」


 どうやらアリスさんはようやっと永住権が認められたらしい、きっと日本国籍も取れるだろう。


「り、りりりりりりり、リンさん!」

「あ、ミドミド! この間の占い、当たってたよ! お客さんも喜んでた!」

「そ、そうですか……良かったです……」

「ねぇねぇ、もう一回占って!」

「は、はい!」


 皆、各々笑い合っている……実に平和だ、そう……実に……


「ッ!?」


 突然、いかいやの中で、アラームが鳴り響いた。

 ……腕輪を見ると、ダイヤさんの名前が表示されていた。


『みんな! ダンジョンが出た! すまないが協力してくれ!』


 ……ダンジョンか、それは一大事だね。


「よし! みんな行こう!」

「うん!」

「ほな、行きましょ!」

「うん……急ごう」

「よっしゃ!」

「親衛隊の皆も来て!」


 私たちは、いかいやを飛び出し、ダンジョンへとへと走り出した。


「クロム!」

「はいよ!」


 私たち探索隊はクロムを片手に、「転生」と叫んだ。

 親衛隊は、ガラケーの番号を押し、ベルトに差し込み、鎧を身に纏った。


「よーし! みんな! ダンジョンへ急ごう!」


 ……確かに、お互いが完全に理解するのは難しいかもしれない。

 でも、今やるべきことをやれば……きっと理解し合える。

私は……そう信じてる。

 だって、異世界のみんな、親衛隊の皆と出会えて、仲良くなれたから。


「諸君! 来たか! 待っていたぞ!」

「ダイヤさん! うわ、こりゃ大きいね……」

「うむ! では探索隊諸君! 親衛隊諸君! 行くぞ!」


 ……私たちは、ダンジョンの中へと入った。

ここまで読んでいただいた皆様、1年間本当にありがとうございました。

活動報告にこの作品についての個人的な感想を述べましたので是非ご覧ください。

それでは、またどこかでお会いしましょう。

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