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第359話 連絡、そして帰路へ

「ねぇ! ここに10円玉落ちてたよ!」

「これで……電話……掛けられる……」

「なぁ、こうしゅうでんわってなんだ?」

「ロムロム、公衆電話はね、お金を使って駆けられる電話の事!」

「へぇーなんかピカピカしてそうだな!」


 早速私たちは公衆電話の元へと向かった。

 キセノンが受話器を外し、リンが10円玉を入れ、ラピスが番号を入れた……その分担いる? まぁいいけど。

 そこからしばらくして……電話がつながった。


『……もしもし?』


 電話の声……それは間違いなく叔母さんだった。


「叔母さん? 瑠璃だけど……」

『瑠璃ちゃん!? 瑠璃ちゃんかい!? ぶ、無事なの!?』

「うん! 今公衆電話から電話してる……」

『み、みんなは!?』

「ハクハク! アタシもいるよー!」

「ウチも無事やで!」

「お、おい! 電話替われ! 琥珀さん! ワシも無事で……おいキセノン!」

「琥珀ちゃん……私も……大丈夫……クロムちゃん」

「え? なんだこれ? お、俺も無事……って、なんでここから琥珀の声が?」

『良かったぁー……私もちょうどここに戻ってきたところだよ』


 お互いに受話器を奪い合い、お互いの無事を報告した。

 クロムから受話器を受け取ると、叔母さんは涙ぐんでいた……。


「叔母さん、心配かけてごめんね」

『ほんとだよもぉ……あ、そうそう! 姉さん……瑠璃ちゃんのお母さんも無事だよ! 今、病院にいるけどね……』

「そう……なんだ」


 私は……産まれて初めて、母の無事の報告に安心した。


『今、犬吠埼だよね? 帰ってこれるかい?』

「うーん電車は多分動いていないんだろうけど……まぁ、歩いてでも帰るから」

『そうかい……道中気を付けてね! 私、みんなの帰りを待ってるから!』

「うん! あ、そろそろ切れるかも……じゃあね!」


 受話器を置き……電話を切り、私は叔母さんの無事に安堵した。


「よかったね! ハクハクが無事で!」

「本当に……良かった」


 いまはともかく、そのことに安心した……。


「それじゃ、早いとこ帰ろうぜ、俺、お菓子食べたい!」

「おいおい、歩く気かよ?」

「それ以外方法はないで」

「しょうがない! 歩こう! 行こう、ルリルリ!」

「……うん!」


 私たちは横に並びながら……いかいやに向かって歩き出した……。


「それでさー、あの時ラピスのご両親来た時、私びっくりしちゃったよ!」

「アタシもー! ラピラピにそっくりでバリ美人だったね!」

「それ言ったら瑠璃はんのお姉さんもそうやったやんか!」

「ふふふ……確かに……言えてる……」

「俺もそう思った! しかもピカピカしてたな!」

「ふん、まぁ、琥珀さんの方が断然美人だがな!」

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