第40話 体を洗う 1
「さ、まずは体を洗おう」
私はアカスリを取って、ボディーソープを垂らす。
「ルリルリ? それ……石鹸?」
「うん、まぁそんなとこ」
そっか、プッシュ式見たことないのか。
「なんか、ええ匂いがするなぁ」
「うん……なんか……いい……かも……」
ラピスとキセノンは徐に香りを嗅いでいる。
私も小さいころ、似たようなことしたことあるかも……。
「ほらリン、座って、洗ってあげるから」
「ほんと!? バリありがとう!」
「ラピスとキセノンも洗ってあげる」
「ほんまか? なんか悪いわぁ」
「じゃあ……お言葉に……甘えて……」
ここは世話になったし、皆の背中を流してあげよう。
私は早速、泡立てたアカスリで、リンの背中を洗う。
リンは見た目のわりに背中は硬かった。
やはりダンジョン探索をしているだけあって、相当鍛えられているんだなぁ。
「リン、相当凝ってない?」
「そうかなぁ?」
この調子だと、ラピスとキセノンも同じ感じかも。
背中を洗い終え、次は脚を洗う。
……こちらもやはりダンジョンを歩いていただけあって、まるで競輪選手のような脚になっていた。
多分硬い岩でも蹴り一つで粉々にできそうな……そんな感じがする。
「ふふふ、ルリルリ、バリくすぐったいよー」
「ほらじっとして」
リンにとって私の力加減は恐らく赤子レベルだろう……くすぐったいのも納得かな。
全く……なんかかわいいと思ってしまった。
リンの体を一通り洗い終え、シャワーで流してあげた。
「髪の毛は……自分で洗える?」
「うん! ありがとう、ルリルリ!」
「じゃあ次はラピス……」
「はいはーい、よろしゅう頼むわ」
続いてラピスの背中を洗う……うん、やっぱり逞しい。
ラピスはグラビアアイドルやモデルさんみたいな体系も相まって、尚のこと逞しく見える。
「……ラピス、やっぱりいい体してるよね」
「そんなお世辞言わんといてや、サキュバスの中じゃ、平凡すぎる体型やで」
お世辞って……というかラピス以外のサキュバスってこれよりすごいの?
なんか会ってみたいな……そのうち会えるかな?
脚はリンよりも2倍近く長い……それでいてリンと同じように逞しかった。
……私もこんな風になれるのかな?




