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第324話 イセカイザー

「さぁて、どう向かう?」


 やっぱりここは、大きくなって向かうのが正解だろう。


『イッツ巨大タイム!』


 私は巨大化アプリを起動させた、よし、これで……。


「まって……ここは……クロムちゃんの……出番」

「また俺?」

「うん……また……キマイラに……」

「おう!」


 クロムはキマイラの姿になり、私の掌に乗っかった。

 おお? またクロムの改良点?

 今度はどんなのを見せてくれるんだろう?


「じゃあ……瑠璃ちゃん……クロムちゃん……翳して」

「うん!」


 私はキマイラになったクロムを翳した。


『探索者の雄叫びあり! 吠えろ!! イセカイザー!!』


 ほ、吠えろ? い、イセカイザー?


『うおおおおおお!? なんか俺、でっかくなってる!?』


 クロムは私の手を離れ、徐々に大きくなるのが分かった。

 そして……。


「おおおおお? アタシたちもバリ大きくなるんじゃない?」

「体に光が集まってるで!」


 私たちの体は、いつも変身する時のように光を放っていた。

 これは……まさか……。


「私たち、合体するよ!」

「ええ!? ほんとに!?」

「な、なんや!?」

「お、おい! 合体って……」

「ふふふ……瑠璃ちゃん……当たり」


 私たちはそれぞれ、大きくなり、私は巨大な鎧武者、リンは巨大な蜂、ラピスは蝶、ゴルドはカブトムシ、キセノンはコウモリに変身した。


 クロムの体は胴体の部分のように変貌していた。

 そして私たちは、クロムに向かって飛んでいき……合体した。

 私は頭、リンとラピスは両腕、ゴルドとキセノンは両足にくっついた。

 背中にはリン、ラピス、キセノンの羽が付いたように思え、腰には私たちの武器が供えられた。

 こ、これは……。


『完成……イセカイザー……』


 ……口からキセノンの声が放たれる感覚がしたと思えば、体が勝手に動き出し、ポーズを決めた。

 これはまさか。


『うん……瑠璃ちゃんの考え……当たってる』

『ええ? キセノン、私の考え分かるの? ってあれ? なんかイセカイジンと違う……』

『うおおおおおおおお!! すげええええええ!! 俺たち一つになってる!!』

『なんかバリ変な感じ……』

『なんやこれ、わけわからへん……』

『おいおい、こりゃ混乱するぜ?』


 スーパーの駐車場、私たちは1人6役になったように、巨体に意識を混合させていた。

 こ、これ……イセカイジンの時よりも混乱しそう……。

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