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現代にダンジョンが現れたので、異世界人とパーティ組んでみた  作者: 立風館幻夢
第12章 戦いの結末は、探索者たちが決める!
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閑話 卍解のチャンス

 一方、海底。

 日本の街の一部の占領に成功したラブカルド帝国は、海底で新たなる作戦を練っていた。

 ……そんな中、ラブカルド皇帝アルゴの下に、彼女の配下ピクシスがある報告をした。

 それは……キマイラが……瑠璃を襲う事に成功したが、瑠璃は無事で、尚且つキマイラが探索者たちの戦力となってしまったという報告だった。


「なん……だと?」


 ……アルゴは、その報告に唖然となり、玉座に座り込んだ。


「も、申し訳ございません! ま、まさか探索者共がこれほどの力を……」


 ピクシスは跪きながら、大声で謝罪の弁を口にした。


「……もうよい!」


 アルゴはその声を遮るように立ち上がり、ピクシスを横切り、外を出ようとしていた。


「殿下! どちらへ!?」

「もう時間が無い! こうなれば……総力戦だ!」

「か、かしこまりました!」


 ピクシスは外へと向かうアルゴを追いかけた。


「よもや猶予は無い……こうなれば……我が身であの探索者共を……」


 アルゴはカードに手を掛け、変身しようとした……が、ピクシスはそれを遮るように彼女の手を抑えた。


「お待ちください! 殿下! ここは私にお任せを……」

「……私では力不足だと?」

「ち、違います! 今回の失態……全ては私の責任……是非とも、卍解のチャンスを頂きませんでしょうか!? お願いします!」


 ピクシスは頭をこすりつけ、土下座をした。

 そんな滑稽な姿を見たアルゴは……表情を変えることなく、ピクシスに近づいた。


「……よかろう、それでお前の気が晴れるのならば行ってくるがよい」

「あ、ありがとうございます!! 全てはラブカルドの為に!!」


 ピクシスは何度も地面に頭を叩きつけたのち、決意を固め……走り出した。

 自身の部屋へと向かったピクシスは、引き出しを開け、何かを探し始めた。


「全ては……ラブカルドのため……殿下のため……たとえ我が身がどうなろうとどうでもいい!! ここは……こいつで……」


 ピクシスは……アルゴの元と似ている腕輪とカードを取り出した。


「ふふふ……探索者共め……こいつで……八つ裂きにしてやる……肉片一つも……この世に残さぬ!!」


 目的のものを探し出したピクシスは、外に向かって走り出した。

 ピクシスは魔法を使い、地上にいる同胞……モンスターたちに伝達を始めた。


「聞こえるか! 私は今から……占領地の拠点に向かう! 探索者共を迎える準備を整えろ!」


 ピクシスは、海底から、地上へと飛び出し、占領地の拠点……市役所へと向かった。

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