第322話 一掃
「瑠璃ちゃん……一緒に……やろう」
「う、うん……」
キセノン、気合入ってるね……まぁ当然か。
キセノンは拳を構え、まず目の前にいるモンスターをぶん殴った。
すると、モンスターは等加速度直線運動をし、後ろにいた群れに激突した。
巻き添えのまま電柱に激突し……丸ごと煙に変貌した。
「どう……凄い?」
「……うん」
どう返事すればいいのこれ!?
ま、まぁいいや! 私も戦おう!
「うおおおおおお!!」
私は空間を切り裂くように刀を思いきり横に振った。
目の前にいたモンスターたちは一掃されていき、一気に煙に変貌した。
「まだ奥の方にいるよね……まとめて倒す!」
私は煙を搔きながら前進していった。
奥の方には地竜に乗るゴブリンの群れが隊列を作っていた。
私はそいつらに目掛けて刀を振った。
ゴブリンたちは一掃されていき、操縦主を失った地竜がこちらに目掛けて走ってきた。
「……瑠璃ちゃん!」
すかさず、私の後ろからキセノンが飛んできて、先頭を走る地竜に蹴りをお見舞いした。
地竜は後ろに飛んでいき……後ろを走る奴らを巻き添えにして煙に変貌した。
残る奴らは私が一体ずつ処理をしていき……辺りにいたモンスターたちは恐れをなして退却していった。
『すっげえええええええ!! お前らマジでピカピカしてるぜ!』
「ちょ、ちょっとクロム! 勝手に体動かさないで!」
『でもすげぇよ! いやっほおおおお!!』
クロムは喜びを露わにし、私たちの体を使ってその感情を表現した。
私たちは変身を解除し、スーパーの駐車場へと集合した。




