第240話 ハズレとコーラ
「あ、アタシも食べる!」
リンはキセノンの感想を聞くと、アメを即座に口の中に入れた。
「た、確かに! バリ美味しいよこれ!」
「う、ウチも!」
「わ、ワシにも!」
ラピスとゴルドも、2人の感想を聞くと、即座にアメを口の中に入れた。
「確かに、これそのまんま食べられるやんか!」
「うーん……ワシはもうちょっと酸っぱい方が良いなぁ、まぁでも、ガキが好みそうではあるな!」
どうやらゴルドはお好みではないようだ。
もっと酸っぱい……そうだ。
「ゴルド、酸っぱい物が欲しいの?」
「あぁ、まぁ……」
「じゃあこれはどう?」
私はテーブルの上から「このまんまグレープ」を取り出した。
袋の中に3つのキャンディが入っている。
「なんだ? これは」
「この袋の中には3つキャンディが入ってるんだけど……一つだけ、『ハズレ』が入ってるの」
「は、ハズレ? それを食うとどうなるんだ?」
「まぁ、お楽しみだよ、食べてみて」
今の私の表情は……恐らく不気味な笑みを浮かべているのだろう。
「お、おう……じゃあ……食うぞ?」
「じゃアタシも!」
「じゃあウチはこれ!」
ゴルド、リン、ラピスの3人は各々キャンディを手に取り、口の中に入れ……それを噛み締めた。
「うん! 仄かな酸味でバリ美味しい!」
「せやなぁ、ウチ、気に入ったわ! ゴルドはんは?」
「……」
ゴルドは……涙目になっていた。
下唇を噛んで、いかにも苦しそうな表情をしている……ハズレ、引いちゃったね。
「おい……瑠璃……なんだこれは……」
「酸っぱい物、欲しかったんでしょ?」
「そうは言ったけどよ……こりゃ……酸っぱすぎる……」
そう、このキャンディのハズレを引いてしまうと……めちゃくちゃ酸っぱいのである。
流石にゴルドの反応はオーバーだと思うけど……多分酸っぱさに慣れてないのかな?
「それじゃ、お口直しに飲み物飲もうか」
「おい……次は変なもんじゃねぇだろうな?」
「大丈夫大丈夫……」
次に出すのは変なものではない……「私にとっては」
私はキセノンが持ってきた飲み物の中から……「瓶のコーラ」を取り出した。
「な、なんじゃこりゃ……黒いんだが?」
「なんか……バリ不気味だね」
「これ……飲み物かいな?」
「なんか……石油……みたい」
4人は明らかに怪しんでいる……コーラを始めて見ると




