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第230話 巨大な鮫との戦い

「よし! それじゃあ迎え撃つよ!」

『うん!』

『準備は万端やで!』

「ダイヤさん、キセノン、ゴルドは離れてて!」


 私が指示を出すと、キセノンとゴルドはダイヤさんを誘導し、その場から離れた。

 ダイヤさんは状況が呑み込めないのか、少々困惑した様子だったが……。

 ……合体して間もなくして、キセノンが言っていたダンジョンボスが、水しぶき意を上げて姿を現した。

 巨大なキラーシャーク……なのだが、普通の奴よりも姿が少し不気味だった。

眼は充血しているかのように赤く、まるで獲物を追い求める猛獣のようだった。

 肌は傷だらけで、全身刃物なのは共通だが、数多の獲物を狩ったかのようにどれも鋭かった。


「あれ……攻撃受けたらひとたまりも無いかも……」

『……ていう事はつまり、攻撃を受けなければいいんだよね! まかせて!』


 リンに体の主導権が移り、そのままボウガンを奴目掛けて放った。

 奴はボウガン攻撃に圧倒され怯んでいる様子だった。


『よっしゃ、怯んでいる隙にこっちも行くで!』


 今度はラピスに主導権が移り、ボウガンをその場において、扇子で近接攻撃を開始した。

 奴は完全に圧倒されていて、攻撃する隙を与えないようにラピスは扇子で切り刻んでいった。


『っと、海の中に入られたら不利やな、ちょおこっちこいや!』


 ラピスは回し蹴りをし、奴を地上へと吹っ飛ばした。

 砂煙が上がり、奴は地面に打ち付けられた魚のように倒れた。


『今や! 瑠璃はん!』

「うん!」


 私は刀を装備し、奴に向かって振り下ろした。

 奴は呻き声を上げ……次第に黒い煙となっていった。


「……よし!」

『やったね! ルリルリ!』

『なぁなぁ! ウチも頑張ったやろ?』

「うん、ラピスが地上に叩きつけてくれなかったらヤバかったよ」

『せやろ?』

『ほんと、ラピラピバリ凄い!』

「リンも射撃のセンスがやっぱり凄いよ」

『ほんと? やったぁ!』


 私たちは体の主導権を譲り合いながら、お互いを褒め称えた。


「なんだかよくわからなかったが、凄かったぞ諸君!! ほれぼれとしてしまった!!」

『ダイダイ! ありがとう!!』


 物陰に隠れていたダイヤさんがひょっこりと顔を見せ、大声で私たちを称えた。

 嬉しいな、一国の王様に褒められるというのは。


『ほな、そろそろ戻って最奥目指しましょ』

「そうだね、戻ろうか」


 私たちはダイヤさん達と一度合流するため、元の大きさに戻った。

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