第27話 ダンジョンボス撃破
『まぁなんでもいいか! バリ強い攻撃食らわせちゃうよ~』
リンはそう言うと、ゴブリンに向かって毒針を突き刺す、すると、奴は苦しいのか、もがき始めた。
『ならウチはこれや!』
ラピスは強風を巻き起こし、奴を壁にたたきつける。
そこに向かって、カブトムシになったゴルドが、突進を始める。
『おらぁ!』
ゴルドは奴をひっくり返し、隙を作った。
『……決める!』
キセノンは隙だらけの奴の体に向けて、大きく口を開ける……叫び声のようなものを上げているようにも見えた。
なるほど、コウモリだから超音波か、私には聞こえていないけど、奴には効果絶大なのか、耳を抑えてもがいていた。
これは……チャンスかも!
「く、食らええええええええ!!」
私はトドメに、刀を一刀両断し、奴を切り裂いた。
奴はさらに苦しみもがき……煙となって消えた。
「い、いけた?」
私は困惑してしまった。
あんなに巨大な敵を……倒した?
『バリすごいよルリルリ!』
「い、いや……みんなの協力があったからだよ」
『謙遜すんなや、巨大化した上に奴を一刀両断してまうとはなぁ』
皆も私と違って形態が全く違うのに戦える時点ですごいと思うけど……。
『でも……これ……どうやったら……戻る?』
コウモリになったキセノンがそう呟く。
うーん、創作物だとどんな感じだったかな?
「あっ……イメージしたら戻るんじゃない?」
うん、大抵Web小説だとイメージでなんとなる。
魔法はイメージだし、剣術もイメージだし、料理をするときもイメージだ。
『イメージ? こうかな?』
私が適当に言ったことを真に受けたリンが……再び光を放った。
すると……元の姿に戻ったのか、小さくなった。
先ほどの、ピンク髪のかわいらしい姿だ。
「バリすごいよ! 元に戻った!」
『ど、どうやったんや!?』
「イメージだよ! ラピラピ!」
『イメージ!? こ、こうかいな?』
ラピスはイメージをしたのか……リンと同様に元に戻った。
『ゴルドちゃん……私たちも……戻る』
『おう……なんかよくわからんが、イメージだな』
キセノンとゴルドも元に戻ったみたい……私も戻ろう……。




