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第216話 サンルート1番

 走りながら、私はゴルド、ラピス、キセノンに連絡をした。

 ダイヤさんと一緒にいることを伝えると……。


『お、おい! それは本当なのか!?』

『嘘やろ!? ほんまか!?』

『それは……驚く』


 3人は予想通り、驚愕の声を上げた。

 まぁ、当然だよね……。


「とにかく、早く来て! 私たちは最奥を目指してるから!」


 私が3人にそう伝え、前を見ると……キラーシャークの物と思われる、巨大な刃物が海面上に複数現れていた。


「よし! 3人で迎え撃つぞ!」

「うん! ルリルリは前で対抗して! 私とダイダイが遠くで援護するから!」

「うん!」


 リンの指示を聞いて間もなく、海面上から全身刃物の怪物が地面に着地してきた。

 私は刀を構え、戦闘にいた奴に向かって振るった。

 先程の反省を踏まえ、全身刃物である奴のがら空きな部分を狙った……そう、奴は脇腹の部分、剣道で言えば胴の部分には、刃物が一切ついていなかったのだ。

 私が一刀両断するように、剣を横に振るうと……私の予想は的中したのか、奴は呻き声を上げ……煙になった。


「……よし、このまま!」


 私は流れを掴み、次々とキラーシャークの群れを切り刻んでいった。

 弱点さえわかればこっちのものだ、リンとダイヤさんの前には一体も通さない……そんな気持ちで攻撃を繰り返す。


「瑠璃殿! 攻撃にあたらないようにな! 『メテオレイン、マキシマム!』」

「……え?」


 後ろからダイヤさんの声を聞き、私は咄嗟に後ろへと下がった。

 すると、デビルシャークの群れの頭上から、岩石の雨が降り注ぎ……奴らは煙となって消えた。

 す、すごい……なんて力だ。


「さすがダイダイ! サンルート1の魔法使いって言われるだけあるね!」

「褒めても何も出ないぞ! リン殿!」


 なるほど、国王が国一番の魔法使い……尚且つ国の民族の長の血を引き継いでいるならば、国民はついていかない理由は無いね。


「瑠璃殿! まだ全滅したわけではないぞ!」

「は、はい!」


 私は再び構え、次の攻撃に備える。

 すると、煙の中からキラーシャークの群れが飛び出してきた。

 奴らの目はまるで獲物を捕らえようとする猛獣のようだった。


「絶対に2人には近づけさせないよ! とりゃああああ!!」


 私は刀を振り回し、奴らを切り刻んでいった。

 遠くにいる敵は、リンとダイヤさんが遠距離攻撃で倒していった。

 そんなこんなで鮫どもを殲滅していき……いつの間にか、キラーシャークの姿は無くなっていた。


「流石であるな! 2人とも! 余はついていくのに必死だったぞ!」

「そんなー褒めても何も出ないよー」


 ついていくのに必死だった? 本気で言ってる? かなり余裕そうに見えたんだけど?


「それでは皆の衆! 先へと進もうではないか!」


 ダイヤさんは杖を大きく掲げ、ツアーガイドのように先頭に立った。


「さ、行こ! ルリルリ! 先へ行こう!!」

「う、うん」


 リンもダイヤさんに乗せられたのか、かなりノリノリだ。

 まぁ、早く進んで、スーパーにいるお客さんを早く助けないとね。

 私たちは、前へと進み始めた。

私事ではありますが、体調崩しました(例のアレではないっぽいです)

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