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第214話 変身とキラーシャーク

「よし、君たちは余が安全地帯へ誘導してあげよう!」

「……いえ、その必要はありませんよ」

「……なんだと?」


 私とリンはカードを取り出し、腕輪のアプリを起動させた。


『『イッツ転生タイム!』』

「「転生!」」

『転生! 天下御免の探索者! ヒューマンシーカー!!』

『転生! よっしゃ射抜いてラッキー! エルフシーカー!』


 変身音声が流れ、私は赤き鎧武者に、リンはピンクの弓使いに変身した。


「おぉ……君たちは……」

「私たち……」

「ダンジョン探索隊アナザーワールズです!」

「な、なんだって?」


 陛下は困惑しているようだった、まぁ……それもそうか。


「陛下! アタシたちはここ、日本に現れたダンジョンを対処しているパーティを組んでいるのです!」

「私たち以外にも、3人の仲間と……応援してくれている人たちがいます」

「なるほど……それはとても心強いな! では、一緒に参ろう!」

「……っと、行く前に3人に連絡を……」


 3人に連絡しようとした……その時だった。


「ルリルリ! 敵が来てるよ!」

「え!?」


 リンが指を差した先……海面上に、何やら、刃物のようなものが出てきた。

 まるで巨大な肉切り包丁のような……そんなものが、こちらに向かって近づいてきていた。


「諸君! 武器を構えるんだ!」

「は、はい! ルリルリも! 早く態勢整えて!」

「う、うん!」


 私は咄嗟に刀を構えた。

 そうこうしている間に刃物のようなものはどんどん上がっていき……やがて、海面上に水しぶきが起き、その姿が露わになった。

 それを例えるなら……牙の生えた半魚人だった。

 そして、全身が刃物上になっていて、二足歩行をし、両足には泳ぐためなのか、ヒレが着いていた。

 そんな全身刃物の怪物が地面に足を置き、こちらに向かっている……や、やばいかも。


「あ、あのモンスターは……」

「……ルリルリ、アレは『キラーシャーク』だよ」

「な、なるほど……それはヤバそうな名前だね!」

「来てるよ!」


 リンはボウガンを放つのと同時に、私は刀を構え、奴目掛けて斬撃を繰り出す。

 私が攻撃を繰り出す前にリンの矢が奴に命中した……のだが、奴はそれを片腕の刃物で弾き返してしまった。

 つ、強い……でも、近距離攻撃なら……。


「え、えぇ!?」


 奴に向かって斬撃を繰り出した……その時、それを呼んでいたかのように、足についていた刃物で私の刀を抑えてしまった。


「や、やるじゃない……」


 一触即発、私と奴は、お互いに動きを読まれまいと、刃を重ねたまま、力ませていた。

 どうする……このままでいても何も進まない……どうすれば……。

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