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第200話 モーファサの料理

「……てわけだ」

「へー……」


 ゴルドの昔話、とても興味深かった。

 言い方悪いかもしれないけど、一見釣り合わなそうな4人がなんでパーティを結成できたのか納得できたかも。


「ほんと、ゴル爺ってば、あの受付の人にバリ興味あったもんね!」

「お、おい! 琥珀さんの前でそういうこと言うんじゃねぇ!」


 ゴルドは焦った表情をしている……まぁ、好きな人の前で、前に好きだった人の話をされたら焦っちゃうよね。


「にしても、ゴルドが私を好きだっての、本気なんだねぇ」

「そ、そりゃもちろん! そうですよ!!」


 うん、話を聞く限り、ゴルドが熟年の人間の女性しか興味が無いのは本当みたいだね。


「ほんまに、ウチはあの時ほんまに怖かったわ、今は全然大丈夫っていうか、アホらしいって感じやけど」

「あ、アホらしいってなんだよ!」

「あはは、でもまぁ、ウチが話せる男はゴルドはんとオトンぐらいやわ」


 ラピスのお父さん……そういえば聞いたこと無いな、ラピスの家族の事とか。


「ねぇラピス、ラピスの家族についてそういえば聞いたこと無かったよね?」

「そういえばそうやなぁ、瑠璃はん、気になるか?」

「うん、聞かせて」

「せやなぁ、まずどっから話そうか……」


 私たちは、話しながら、帰路へと着いていた。

 話をしながら歩いていると、時間というのは早く流れるもので、既にいかいやの前に到着していた。

 玄関を開けようとしたその時、中から美味しそうな料理の香りがした。

 なんだろう……ごま油のような、辛味噌みたいな……。


「これ、『モーファサの料理』だね!」

「モーファサの料理?」


 リンの言葉には、少々違和感があった。

 モーファサというのは、キセノンの故郷だという事は知っている、だが、この香りには、覚えがある。

 これは……。


「……これ、中華料理じゃないかい?」


 私が思っていたことを、叔母さんが代弁してくれた。

 中華……モーファサの料理……まさか。

 私は玄関を開け、声を掛けた。


「キセノン! いるんでしょ!? ただいまー!!」


 私は、キセノンが既に帰っていると予測した……そしてそれは見事に的中した。

 私が大声を上げると、足音が聞こえ……エプロン姿のキセノンが出迎えてきた。

……のだが。


「ひぃ!? キセノン! な、何その恰好!?」


 どういうわけかエプロンが……血まみれだった。

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