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現代にダンジョンが現れたので、異世界人とパーティ組んでみた  作者: 立風館幻夢
第8章 立ち上がライズ! ドワーフじゃーないと!
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第194話 子どもたちの要望

「ゴルドおじちゃん!」


 私たちが元の大きさに戻り、変身も解除すると、銀次くんは看護師さんに抱えられながら、ゴルドに近づいてきた。


「銀次、聞いたぜ。安全地帯までギリギリのところまで行けたみたいだな」

「うん! 僕、頑張って歩いたよ!!」

「その調子だ、頑張ってリハビリしろよ!」

「うん! これもおじちゃんのおかげだよ! ありがとう!!」


 銀次くんは、今までの暗い表情から一変して、太陽のように明るい笑顔を見せていた。

 ……と、それよりも聞きたい事があるんだった。


「みんな! どうして安全地帯の外に出たの! 危ないでしょ!?」

「だ、だって……るり姉のこと……心配だったんだもん」

「心配?」


 翡翠ちゃんは、今にも泣きそうな顔で答えてくれた。


「うん、アタシもノン姉ちゃんたちが心配で……じっとしていられなかったんだ」

「そ、そしたら……駄菓子屋のおばちゃんが、『ならみんなで応援しよう!』って言って……」


 碧ちゃん、銀次くんも、同じような表情で、私たちに伝えてきた。

 なるほど、叔母さんの提案か……。


「そうだよ、みんなが頑張っているのに、私たちは安全な場所でずっと待機なんて……そんなの、耐えられないよ」

「で、でも叔母さん、いくらじっとしていられないからと言っても……」

「瑠璃ちゃん、私は瑠璃ちゃんと一緒に過ごし始めてから誓っているんだよ……何があっても守って見せるってさ」

「そんなこと言っても、私もう大人だよ?」

「いくつになっても、私にとっては大事な姪っ子だよ」

「お、叔母さん……」


 叔母さんはしれっと恥ずかしい事を言った……なんでみんながいる前でそういうこと言うかなぁ……。


「……なるほど……閃いた」

「キセノン?」


 キセノンは、みんなを見ながら、何かを閃いたようで、手を叩いた。


「みんな……私たちを……応援したい……そうだよね?」

「そうだよノン姉ちゃん! お姉ちゃんたちを応援したい!!」

「私も!」

「僕も!!」


 みんな、どうやら私たちに感銘を受けてしまったようだ。

 すると、キセノンは、みんなと視線を合わせ、こんな提案をしてきた。


「なら……私たちと同じように……『パーティを組めば』……いいんじゃない?」


 ぱ、パーティ? この子たちの?


「ノン姉ちゃん、パーティって?」

「チーム……のこと……みんなで……私たちを……応援する……チームを……作ればいい」

「なるほど……いいね!」


 なるほど、私たちを応援する……所謂応援団的な組織か、いいかもね。


「パーティ……いいかも! 私賛成!」

「ぼ、僕も!」

「それじゃあ! 決まり! アタシと、ひーちゃんと、銀ちゃんの3人で!」


 どうやら子どもたちでパーティを作ることを決めたそうだが、それに待ったをかけるように、叔母さんが間に入ってきた。


「ちょっと待ちな、子どもたちだけでそういうのを作るのは良くないよ……」

「えぇ、でもー……」

「なに、別に作っちゃいけないとは言ってないさ……どれ、そのパーティとやらに私も入れてもらえないかね? 保護者は必要じゃないか」


 確かに叔母さんの言い分は正しい。

 監督する人は必要かもね。


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