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現代にダンジョンが現れたので、異世界人とパーティ組んでみた  作者: 立風館幻夢
第7章 吸血鬼、日々鍛えてますから!
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第161話 土手のダンジョンへ

「はぁはぁ……あれか!」


 キセノンから連絡があった場所へ近づくと、確かに、見慣れない巨大な塔が立っていた。

 私の他にも、サンルート人と思われる人たちが武器を構えてダンジョンの中へと入っていった。


「ルリルリ!」

「リン! みんな!」


 後ろから私を呼ぶ声が聞こえ、振り返ると、リン、ラピス、ゴルドの3人がこちらに向かって来ていた。


「よっしゃ、ほな揃ったところで行くで!」

「さっさとキセノンと合流しようぜ!」

「うん!」


 私達4人は、カードを取り出し、掛け声を叫んだ。


「「「「転生!」」」」


 掛け声を叫ぶと同時に腕輪にカードを通し……私たちは戦士に変身した。


「よし! みんな行こう!」

「うん! バリ張り切っちゃうよ!」

「せやけど、キセノンはん、大丈夫やろか?」

「あいつなら大丈夫だろ、それよりも、早く潜入だ!」


 気合を入れ、私たちはダンジョンの中へと入った。

 ラピスの言う通り、キセノンが不安だ。

 一般人を連れているって言ってたし……早く合流しないとね。



「なに……ここどこ?」

「……落ち着いて」


 ダンジョンの中に入ってしまったキセノンと碧。

 光が晴れると、そこはまるで「夜のサバンナ」のようだった。

 辺りは草原、空は墨汁を溢したように真っ暗だったが……現実世界の夜空と違い、「月が複数個」存在していた。


「このダンジョン……まさか……」


 キセノンは、このダンジョンの構造に見覚えがあった。

 ……そして、彼女の予想は的中した。

 2人の周りに黄色い光が迫り、同時に獣のような唸り声が聞こえた。


「な、なに!? こ、こわい……」


 碧は異様な光景と、聞いたことも無い獣の唸り声に恐怖を覚え、キセノンに体を寄せていた。

 キセノンは碧の盾になるように、獣に立ちふさがった。


「コボルト……数は10……行ける」

「お、お姉ちゃん?」

「私に……任せて」


 キセノンは服からカードを取り出し、掛け声を上げた。


「……転生」


 キセノンは掛け声と同時にカードを腕輪に翳した。

 カードを翳すと、キセノンは、屈強な青き鎧を見の纏った。


「お、お姉ちゃん……こ、これは?」

「大丈夫……すぐ終わる」


 キセノンは、迫る黄色い光へと走り出した。

 吸血鬼であるキセノンは、暗闇でも、迫ってくる怪物の姿が見えていた。

 怪物……コボルトに向かって拳を振るい、吹っ飛ばした。

 吹っ飛ばされたコボルトは、そのまま別のコボルトに激突し、煙となって消えた。

 キセノンはその流れで、別のコボルトを掴み、ハンマー投げのように振り回す。

 まるで掴んだコボルトを武器のように扱い、敵を殲滅していく……あっという間に、2人の周りにいたコボルトは、あと数体になっていた。


「これで……終わり」


 キセノンは最後の数体に向かって走り出す。

 そのままジャンプし、宙返りをする……そして、自分の全身を、コボルトたちにぶつけた。

 コボルトたちは……あっという間にすべて煙になった。


「はぁ……はぁ……」


 敵をせん滅させたキセノンはそのまま倒れ込んだ。


「お、お姉ちゃん!? どこ!? 無事!?」


 碧は周りを見渡し、キセノンが無事か叫んだ。

 キセノンはその声を聞き、立ち上がって、碧の元へと向かった。


「ごめん……ここ」

「うわぁ!? び、びっくりした……」


 碧は鎧を身に纏ったキセノンに驚愕してしまった。


「怪物……私……倒した……移動……しよう」

「う、うん!」


 キセノンは碧と逸れないように手をつなぎ、移動を始めた。


「す、すごい……お姉ちゃん、強いんだね!」

「……強くない……普通……」


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