第18話 スマートウォッチ(?)
私は唾を飲み込み、箱に手を掛けた。
すると、箱の中から光が放たれ、私は思わず腕で目を隠す。
い、一体中には何が……。
「……なにこれ?」
「……なんやこれ?」
「……なんだ?」
「……なに……これ」
4人が三者三葉……この場合は四者四葉か? まぁとにかく、そんな反応が聞こえる。
私は腕を降ろし、箱の中を見てみる。
その中に入っていたのは……。
「……スマートウォッチと、カード?」
それが最初に見た感想だった。
スマートウォッチは5つ入っていて、赤青黄黒ピンクの5色になっている。
カードもそれと同じ色で5枚入っていた。
「ごめん、ルリルリ。その……スマ……何とかってなに?」
「あ……」
そうか……それも知らないのか。
私がスマートウォッチの説明をしようとした時、突然、5色の時計が、浮かび上がり……私たちの腕に巻き付いてきた。
「えぇ!? 何!?」
「ななな、なんや!?」
「お、おい! これもそのスマート何とかってやつの機能か!?」
「……びっくりした」
4人は驚愕の声を上げる……勿論私も驚いた。
無論、ゴルドの言っているような機能はスマートウォッチにはない……。
私の腕に巻き付いたのは、赤いやつだった。
リンはピンク、キセノンは青、ゴルドは黄色でラピスは黒。
なんだろう、髪の色で選んでるのかな? 別に私赤毛じゃないんだけど……。
「なんだろう……よく見ると、普通のスマートウォッチよりも画面が大きいような……」
画面はスマホよりも若干小さい感じで、画面には左右の余白を残して、デジタルな時刻表示をしている。
これじゃあスマートじゃないじゃん、全然賢そうに見えない。
これなら携帯持った方が……。
「なぁ、これ、どうすればええんや?」
「多分……こうかな?」
私は画面に指を触れてみる。
すると、時計から、アプリの表示画面に変わる。
これは地球のマークだから恐らくインターネットで、これは受話器のマークだから電話……これは……何だ?
ていうか待って! さっきゴルドが、古代がどうとか言ってたよね!? なんでスマートウォッチがあるの!?
「バリ凄い! なにこれ!? かっこいい!!」
「色々ぎょーさんとしてて分かりづらいな、これ……」
「すまん、ワシこういうの苦手だ……」
「おおお……なんか……すごい……」
見たところ、リンとキセノンは目を輝かせているようだけど他2人はそうでもないみたいだ。
少なくとも、これは古代の兵器ではない……諸説が否定されたね。