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現代にダンジョンが現れたので、異世界人とパーティ組んでみた  作者: 立風館幻夢
第6章 さぁ、ファッションショータイムだ!
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サキュバスの過去 その10 ~出世払い~

「あはは、まぁいいさ! 探索者なんてなる奴、金に困っている奴か変人だからな!」

「まぁアンタは後者だけどね」

「い、言うねぇ……でも、君も大概そうだろ? なんでこんな売れない所で店を開いてるんだい? 君の商売の腕なら場所を変えるだけでも……」

「あたしゃ、今の暮らしに満足してるよ、アンタのところにいる探索者みたいな変な奴の相手をするのは楽しいからねぇ」

「それに私も含まれているのかい?」

「当たり前だろ?」

「あはは……」


 アンはんと店主はんが上手い事話を逸らして談笑し始めた。

 よ、良かったわ……。


「……で、この子に合う武器はなんだい?」

「あぁそうだったね……近接武器が良いかもね、ちょうどアンタが持ってる短剣みたいな武器かな」


 ……近接武器かぁ、うーん、短剣はおろか、ウチは武器すらまともに扱ったことないんやけどな。

 刃物とか包丁すらも握ってもらってないわ。

 というか、手に持って振り回せればどんなものでも武器になるんとちゃうかな? せやなぁ……あっ。


「あの、一つええですか?」

「なんだい?」

「その……『扇子』って武器になりますかね?」

「せ、扇子? なんだい? 敵を仰いでいい気分にさせるのかい?」


 店主はんは困惑している様子やった……まぁ、そうやろなぁ。

 扇子を武器にってよう考えたらアホっぽいわ。


「ごめんなさい、今の忘れてください」

「いや、私は悪い考えではないと思うぞ」

「……アンはん?」


 アンはん、適当に言うとるわけないやろな?


「ただの扇子じゃダメだろうな、だが、扇子に刃物を付けたり、硬い素材で作ったら、良い武器になると思わないかい?」

「は、はぁ……そうですかね?」


 一瞬「この人何言うとるんやろ?」と思ってもうたが、よく考えてみると、悪い考えではないかもしれへんな。

 ウチが刃物を扱うのは至難の業、せやったら、使い慣れてる扇子を上手く改造すれば、行けるかもしれへんな。


「できるかい? 扇子の武器化は」

「まぁ、できるけど……聞いたことないぞ? 扇子の武器なんて」

「そうかい? 隣の国ではそういう武器もあるって聞いたことあるんだがね」

「うーん……まぁ、頑張ってみるよ、その代わりその分料金はかさむよ?」


 まぁ、そうやろなぁ……一応家出るときにお金はいくらか持ってきたけど……足りるか?


「まぁいい、私が全部払うから」

「えぇ!?」


 ウチは思わず、大声を出してもうた。


「なんだい? 急に大声出して」

「いやいやいや、全額払うってそれはあきまへん、ウチが払いますから……」

「いいっていいって、別に新しい仲間のためだし、それに君は素晴らしい人材だ、これは出世払いみたいなものだよ」


 いやいやいや、別に長続きする気せぇへんけど?


「ここはこいつの言う通りにしときな、この人、隙あらば人のために金を出す変わった人だからさ」


 店主はんもアンはんの人柄を理解しているのか、そんなことをウチに言ってきた。


「別に、私は気に入った人ならどんな奴でも投資するさ」

「投資のし過ぎで最近金欠じゃないのかい?」

「別に食うのには困ってないさ」

「そうかい……ま、とりあえず武器の完成まで数日貰うけどいいかい?」

「あぁ、構わないさ、この子には私の武器を代替えとして使ってもらうからさ……ほい、お代」

「まいど」


 アンはんは徐に大金をカウンターに置いた……ふ、太っ腹すぎるやろこの人……。


「それじゃ、どこかでお茶でもしようじゃないか、着いてきたまえ」

「は、はい……」


 ウチはそのまま、アンはんに着いていった。


「それじゃ、完成楽しみにしてるよ」

「よ、よろしゅうお願いします……」

「はいはい、またね」


 店主さんは気だるそうに手を振って、私たちを見送った。


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