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現代にダンジョンが現れたので、異世界人とパーティ組んでみた  作者: 立風館幻夢
第5章 異世界人、ショッピングモール、ベストマッチ!
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第97話 災害対策とダンジョン出現

「ごめん、今日はほとんど売り切れみたい……多分、ダンジョンの出現が原因だね」


 私はみんなに向かって状況を説明した。


「ダンジョン? それでなんで?」


 リンはよくわかってないのか、私に質問をする。

 すると、ラピスが私の意見を代弁してくれた。


「リンはん、ダンジョンはこの世界だと異様な存在や、テレビで言うとったやろ?」

「あ、そっか……でもなんでそれで売り切れ?」

「つまりやな……異様なものを目にすると、身の危険を感じるものなんや、身の危険を感じたら、まずどないする?」

「どうするって……」


 ラピスはそれらしい例え話を展開した。


「ワシだったら……まずは安全なところを探すな」

「私も……そう……だね」


 ゴルドとキセノンは例え話に即答する。


「まぁそうやろな、でも、この世界の人々はみんな安全な場所を持っとる……最初にここに来た時そうやったろ?」

「あ、確かに! みんなバリ大きい家持ってた!」

「せや、まぁ全員が全員ってわけではないやろな……せやろ? 瑠璃はん」

「まぁ……そうだね、でも8割方自分の部屋ぐらいは持っているはずだよ」


 経済的に厳しくても、とりあえず寝床だけはみんな持っているはず。

 例え隙間風が通るあばら家でも、ラピスの言う「安全な場所」に値する……かもしれない。


「安全な場所を持っとる……という事は、次はどないする?」

「うーん……アタシだったら……とりあえず、食料……あっ」


 リンは気づいたのか、目が大きく開いた。


「つまり、みんなで全部買っちゃったってこと!?」

「そういうことや、それで、供給が追い付かなくなったってことや」

「み、みんなお金持ってるんだね……」


 サンルートの価値観だと、買い占めできるほど経済的に豊かという考えなのだろうか?

 そんなことを考えていると、キセノンが私の服を引っ張り、質問をしてきた。


「瑠璃ちゃん……なんで……みんな……略奪……しない?」

「りゃ、略奪!?」


 なんて物騒な質問……私は思わず驚いてしまった。


「うん……いろんなところ……見てきたから……災害……起きると……大体の……国は……略奪……起きる」

「……」


 うーん……まぁ日本の場合、「そんなことをして何になる?」って考え方が大多数だと私は考えるけど……。


「ま、略奪が起こらねぇのは、サンルートも同じだな!」

「せやなぁ、災害慣れしとるって感じや」


 ゴルドとラピスがそんなことを言っている。

 災害慣れ……まぁ、そうとも言うのかな?

 サンルートってやっぱり日本と同様、地震とかよく起こるのかな?


「サンルートも地震とかよく起こるの?」

「せやで、建物は一応耐震性能を備えてるんやけど……ま、崩れてしまう建物も少なくはないで」

「へぇー……」


 災害が起こる国はやっぱり、自分たちで対策を練っているんだな。

 台風がよく起こる東南アジアやオセアニアとか……日本と同様に地震がよく起こる中国の雲南省とか四川省とか……それらの地域も、相応の対策を練っている。

 世界は変われど、そこは皆同じか、当たり前と言えば当たり前だけど。


「ま、物騒な話は置いておいてさ! 次の所に連れてってよルリルリ!」

「あ、ちょっと……」


 リンが私の服を引っ張り、スーパーの出口へと連れ出そうとした……その時だった。

 私たちの足元に……魔法陣が出現した。


「こ、これは……」

「……ダンジョンだ!」


 ……驚いている間に、私たちは光に包まれてしまった。

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